文化庁は、日本博で実際の会場での「リアル体験」と、デジタルコンテンツによる仮想空間をオンライン上に設置した「バーチャル体験」の融合を目指し、国内外へ発信していく「バーチャル日本博」を2021年8月17日にオープンしたことを発表した。

日本博は、国の関係府省庁、文化施設、地方自治体、民間団体等の関係者が連携し、日本が誇る様々な文化を四季折々、年間を通じ、多数のプログラムを通じて体系的に発信するプロジェクトとしている。

「バーチャル日本博」は、総合テーマ「日本人と自然」の下、縄文から現代までの様々な「日本の美」を表すデジタルコンテンツとして、動画、VR、画像等を活用した新しい文化芸術活動を発信する取組だという。

また、秋以降には、3DCGで描く日本の自然や都市が共生する空間として拡張するとともに、事業者と参加者のコミュニケーションが可能となる機能などを追加する予定とのことだ。

バーチャル日本博

バーチャル日本博では、美術展、舞台芸術、自然、芸術祭など、日本博事業が表現する様々な「日本の美」を、美しい映像やVR、画像等を通じてバーチャルの世界で体験することができるという。

オンライン上で、実際に行われる日本博事業とのつながりを持たせつつ、1万年前の縄文時代の文化財から、仏像などの彫刻、アイヌ文化を活用した各種体験事業などのコンテンツを日本語と英語で掲載し、国内外からアクセス可能な体験型のバーチャル空間を構築。

他にも、浮世絵、工芸、きもの、ファッション、現代アート、マンガ・アニメなどの展覧会、歌舞伎、能楽、文楽などの伝統芸能、現代舞台芸術、芸術祭といったコンテンツも掲載されるとのことだ。

8月開設時には、日本博でこれまで実施してきた事業や、現在、各会場で開催されている事業のうち45事業、計240点のデジタルコンテンツ(動画・VR・画像等)を掲載するとし、バーチャル空間内では自由に回遊して様々なコンテンツを楽しめるという。

また、今後オンラインツアーや、舞台公演などの配信を順次行う予定とのことだ。

秋以降には、3DCGで描く日本の自然や都市が共生する空間として拡張するとともに、オンタイムで実施するオンライン配信に視聴者がアバターとなって参加することで、事業者と参加者のコミュニケーションが可能となる機能などを追加するとしている。

バーチャル日本博、秋以降のイメージ