国際カードブランド「UnionPay」を運営する銀聯国際日本支社は、インターネットによる「現金とキャッシュレス決済に関する調査」を実施し、結果を発表した。
同調査では、中国・韓国・日本の20~60代男女、合計300名の消費者を対象に、各国におけるキャッシュレスの実態とその違いを調査したものだという。
現金とキャッシュレスの実態 日本人は現金派?現金使用額ランキング1位は「日本」
「実店舗での支払いで現金・キャッシュレス決算をそれぞれ月にいくら使用しているか」を聞いたところ、日本の現金使用平均額は「20,663円」で、3か国の中で最も現金を使用している結果となった。
次いで、韓国が「9,640円」、中国が「2,848円」となり、日本は中国の約7倍の現金を使用していることがわかったとしている。
キャッシュレス決済手段 スマホ決済の保有率が最も高いのは中国の消費者。国によって保有率に違いが。
「クレジットカードやQRコード決済など、各決済手段の保有の有無」に関する質問では、日本と韓国は「クレジットカード」が最も高い結果となり、それぞれ日本が90.0%、韓国83.0%であった。
一方中国は「スマホ決済(86.0%)」が1位に。
また、「デビットカード」の所有率は、日本はわずか14.0%であるのに対して、中国は71.0%、韓国は81.0%となり、所有率に最も差が開いていた。
なお、保有率のランキングを決済手段別にみると、それぞれ高い順に「クレジットカード」は、日本(90.0%)、韓国(83.0%)、中国(60.0%)。「電子マネー」は、日本(68.0%)、中国(54.0%)、韓国(33%)。「スマホ決済」は、中国(86.0%)、韓国(62.0%)、日本(54.0%)という結果が判明した。
「どのような金額の時に、それぞれの決済方法を使用しているか」を尋ねたところ、スマホ決済の使用割合について「1,000円未満」での使用は、日本が最も高く59.2%という結果に。
さらに「10,000円以上」の使用割合でみると、日本は1.9%にとどまり、中国は34.9%となったとし、日本では少額決済で、中国では金額に関係なくスマホ決済を使用している傾向にあることが明らかになったとのことだ。
将来、キャッシュレス化が進むと「不安を感じる」と回答した人に対し、「キャッシュレス化が進むことでの不安要素」を聞いたところ、3か国共通して「セキュリティが不安」が最も多く、全体で67.4%、日本86.1%、中国58.1%、韓国50.0%という割合となり、日本では約9割がセキュリティを不安視していることがわかった。
2位、3位は、同率で「紛失・盗難が不安」、「お金を使っている感覚がなくなりそう」という回答で、全体43.8%となった。※「その他」の回答は除く。
【調査概要】
調査地域:中国、韓国、日本
調査対象者:20~60代、男女300名
調査期間:2021年4月30日~5月11日
調査方法:インターネット調査
※地域均等割付
<参考>
UnionPay(銀聯国際)『現金とキャッシュレス決済に関する調査』