ミクシィは、同社が参画する「人と人工生命(ALife)とのコミュニケーションを探求する共同研究プロジェクト」をはじめ、様々な研究者や音楽家とともに開発されたアンドロイド「オルタ3」が、8月21日・22日に東京・新国立劇場オペラパレスで上演される子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ「Super Angels スーパーエンジェル」に出演すると発表した。

「スーパーエンジェル」は、2019年の同プロジェクト開始当初から「オルタ3」の出演が計画されていた、新国立劇場制作による「科学技術と共生」をテーマに舞台芸術の可能性を広く世に問う作品であるとのことだ。

同社は同プロジェクトを通じて、産学連携による研究活動と文化芸術活動の支援による社会価値創出を目指しているとしている。

「オルタ3」は、2019年2月にコミュニケーション創出カンパニーであるミクシィと、世界的なアンドロイド研究のパイオニアである大阪大学石黒研究室、人工生命研究のパイオニアである東京大学池上研究室、同プロジェクトの実証実験の場を提供するワーナーミュージック・ジャパンの4社共同研究プロジェクトのもと、人間と人工生命体とのコミュニケーションの可能性を探るために開発されたアンドロイド。

「オルタ3」は機械が露出したむき出しの体、性別や年齢を感じさせない顔を特徴としており、人の想像力を喚起し、これまでにない生命性を感じさせることを目指し開発された。

同プロジェクトでは、外界との相互作用によりロボットが生命感を自ら獲得することができるかどうか、また、これを通じて、生命とは何かを追求し続けているという。

「オルタ3」プロジェクトメンバーには、音楽家 渋谷慶一郎氏をはじめとする、世界で活躍する音楽家、アーティストなどが集結。

4社共同研究から始まったプロジェクトは、東京大学と国立音楽大学との共同研究にも発展するなど、テクノロジーによる新しい芸術の可能性を切り開くことで、サイエンスの未来を創出し続けているとのことだ。

■ オルタ3「スーパーエンジェル」出演について

「スーパーエンジェル」は、これまで世界各地の芸術活動とシンクロを果たしてきた同プロジェクトのなかでも、世界初となる子どもたちとアンドロイドによる共演が創る新しいオペラとして注目を集めている。

同公演は、新国立劇場オペラ芸術監督の大野和士氏が企画し、作家の島田雅彦氏が台本、初音ミクのボーカロイド・オペラ『THE END』やアンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を手掛ける音楽家 渋谷慶一郎氏が作曲を担当。

また、演出を新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子氏が監修、舞踊シーンの振付を新国立劇場バレエ団の貝川鐵夫氏が担当し、オルタ3のプログラミングを国立音大准教授 今井慎太郎氏が務めるなど、壮大なスケールによるコラボレーションが実現するという。

同公演において、「オルタ3」は物語の中心人物であるアンドロイド「ゴーレム3」役で出演するとのことだ。

今後も「オルタ3」は人間とアンドロイドによる可能性を探求し、テクノロジーが奏でる新しい芸術・文化活動を通じて、人々の豊かな社会づくりに貢献していくとしている。

<「Super Angels スーパーエンジェル」公演概要>

【日程】2021年8月21日14:00/22 日14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス (東京都渋谷区本町 1-1-1)
【スタッフ・キャスト】
総合プロデュース・指揮:大野和士
台本:島田雅彦
作曲:渋谷慶一郎
演出監修:小川絵梨子
総合舞台美術(装置・衣裳・照明・映像監督):針生康
映像:WEiRDCORE
振付:貝川鐵夫
舞踊監修:大原永子
演出補:澤田康子
オルタ3プログラミング:今井慎太郎
出演:オルタ3(Supported by mixi, Inc.)、藤木大地、三宅理恵、成田博之、小泉詠子 / 世田谷ジュニア合唱団、ホワイトハンドコーラスNIPPON / 新国立劇場合唱団 / 渡邊峻郁、木村優里、渡辺与布、中島瑞生、渡邊拓朗(以上、新国立劇場バレエ団)/ 東京フィルハーモニー交響楽団
【主催】文化庁、(独)日本芸術文化振興会、(公財)新国立劇場運営財団
【制作】新国立劇場