LINEは、これまでに中国からの日本ユーザーの個人情報へのアクセスを遮断し、「LINE」アプリに関連する機能・サービスに係る業務について、中国での業務を終了している。

その後同社では、中国で実施する業務について、実施可否の基準や開発環境のセキュリティ対策などに関して、特別委員会および技術検証部会による検証を受け、意見をもらいながら検討を進めていたという。

そして、今後も日本のユーザーおよび関係者が安心してサービスを利用できるよう、以下のとおり、業務方針を決定したと発表した。

中国における今後の業務方針

■中国から撤退する業務
以下のいずれかに該当する業務は、これまでの方針を継続し、中国から撤退。
・日本ユーザーの個人情報を取り扱う業務
・「LINE」アプリに関連する機能・サービスに係る業務

■中国で必要に応じて実施する業務
以下のいずれかに該当する範囲において、必要に応じて業務を実施していくという。

実施する業務の範囲:
● 「LINE」アプリに関連する機能・サービスに係る業務ではなく、かつ、日本ユーザーの個人情報を取り扱わない業務
● サービス提供主体が同社グループの海外法人で、日本以外の国家・地域のユーザーをメインターゲットにしたサービスに関わる業務

また、上記の実施する業務については独立した開発環境を利用し、日本ユーザーの個人情報へのアクセスを引き続き遮断。さらに、適切な委託先の管理監督も行っていくとしている。

なお、今後実施する業務については、上記の方針に則って実施を検討、判断するという。現状において実施する業務は、具体的には以下のとおり。

<同社グループ会社>
●LINE China(LINE Digital Technology (Shanghai) Limited):LINE GAMEのQA(品質保証)ツールの開発・保守業務、タイユーザー向けローカルサービスに関連する開発・保守業務

<外部委託先>
●NAVER China Corporation:LINE GAMEのテスト業務
●大手日系システムベンダーの中国法人および再委託先:LINE Creditの日本ユーザーの個人情報を取り扱わない範囲での一部システムの開発・保守業務

同社は、今後もユーザーおよび関係者が安心してサービスを利用できるよう、データガバナンスの強化を進めていくとしている。