ファーストリテイリングは、未来のグローバルリーダーとなる前途有望な学生を支援するため、インド有数の大学、インドラプラズサ情報工科大学デリー校 (IIITD)と提携したと発表した。
同大学との間で、財政的な支援を必要とする優秀な学生を対象とした「ファーストリテイリング 教育スポンサーシッププログラム」の創設について合意したとのことだ。
「インドラプラズサ情報工科大学デリー校(IIITD)」は、デリー準州政府により、2008年に州立大学として設立。
コンピューター理工学、電子通信工学、計算生物学、人間中心設計、数学、人文社会科学の各学部を擁しており、世界トップクラスの教授陣、最先端の研究とイノベーションを育む環境を備え、先端技術で社会課題を解決する「ディープテック」を推進している、インドで最も有望な教育機関の一つであるという。
教育スポンサーシッププログラムでは、毎年計5名の新入生を対象に、学士課程4年、または修士課程2年の学費全額と関連費用をファーストリテイリングが支給。プログラムの詳細については、最適な形になるよう、大学側が調整し、決めていくとしている。
スポンサーシップの対象となる学生には、日本語や日本文化を学習し、ユニクロインドにてインターンシップを体験する機会が設けられるとのこと。さらに、一定の条件を満たした学生は、ファーストリテイリングの日本本社か、ユニクロインドに入社することができるとしている。
ファーストリテイリング 代表取締役会長兼社長 柳井正氏は以下の通りコメント。
「インドの政財界のリーダーの方々と議論を始めた当初から、お会いするインドの若者の優秀さ、大志、勤勉さに感銘を受けてきました。この新しいプログラムが、インドと当社の双方の将来にとって必要なスキルを育み、若い優秀な人材が、グローバルな舞台でビジネスリーダーとして活躍することを期待しています。IIITDは、この目的の実現に向けた最適なパートナーであると確信しています。」
ファーストリテイリングは、インドで2016年6月に生産事務所を開設し、2019年10月には、ユニクロのインド1号店をニューデリーにオープン。
今年7月にはユニクロのオンラインストアと公式アプリをローンチしており、今回のプログラムを通して、インド社会に対するコミットメントをさらに強化していくという。
また同社は、インドでの採用活動にも力を入れているという。IIITDは、エンジニアリングとテクノロジー分野の教育において先駆的な存在であり、2019年以来、インドの大学を卒業し、同社の東京本部に入社した社員の中にも、IIITDの出身者が名を連ねているとのことだ。
今回の活動は、同社が、一般財団法人ファーストリテイリング財団を通して世界で進めている、学生向け教育支援の一環。
この他に、学生が世界トップクラスのファッション大学院で学ぶことを支援する「ファッション大学院奨学金プログラム」や、日本の学生に世界トップレベルの教育を受ける機会を提供する「ハーバード大学経営大学院奨学金プログラム」を実施している。