関西電力は、ダイキン工業(以下、ダイキン)と共同で、太陽光発電と空調制御システムを活用したエネルギーマネジメントシステムの実証試験を、ダイキン堺製作所臨海工場で開始したことを発表した。
関西電力とダイキンは、今回の取組みで企業の工場等における再生可能エネルギーの普及拡大と、省エネルギーおよびコスト削減の達成を目指して、ゼロカーボン社会を実現する取組みの一つにしたいと考えているとのことだ。
近年、ゼロカーボン化に向けて再生可能エネルギーを活用する企業が増えているが、太陽光発電は天候による出力の変動が大きく、予測誤差が生じやすいことから安定した電力供給に課題があるとされている。
同実証試験は、同社の空調制御サービス「おまかSave-Air」とダイキンの「インテリジェントタッチマネージャー」を組み合わせて活用することで、太陽光発電の出力変動に応じて、空調機を最適制御する技術の確立を目指す取り組みだという。
同取り組みによって、快適な職場環境や設備の安定稼動を維持しながら、高圧の利用者の契約電力の低減等が期待できるとしている。
関西電力は、同実証試験を通じて太陽光発電と空調制御の新たな活用に向けた技術的知見を蓄積するとともに、利用者のゼロカーボン化を実現する最適なソリューションを提供することで、2050年のゼロカーボン社会の実現に貢献していくとのことだ。
実証試験の概要
名称:太陽光発電と空調制御システムを活用したエネルギーマネジメントシステムの実証試験
実施期間:2021年7月29日~2023年3月予定
実施場所:ダイキン工業 堺製作所 臨海工場
実施者と役割:ダイキン工業、関西電力
【実施内容】
①太陽光発電を導入した施設では、発電量が少なくなる天候時に、契約電力となる最大電力が発生する傾向がある。このような時間帯に「おまかSave-Air」による空調制御を行うことで、最大電力の低減を図り、その効果を検証する。
②「ダイキンインテリジェントタッチマネージャー」の見える化オプション機能を活用し、「おまかSave-Air」による年間の省エネルギー効果に関する知見獲得を目指す。