メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業のモデルナは、日本の厚生労働省(以下、厚労省)および武田薬品工業(以下、武田薬品)が、モデルナの新型コロナワクチンをさらに5,000万回分およびモデルナの変異種向けブースターワクチン候補薬が承認された場合にはそれも含めて購入し、2022年中に供給を開始することに合意したと発表した。
この新しい供給契約は2021年に締結した5,000万回分の契約に加えて行われるものであり、日本向けに供給されるワクチンの総数は1億回接種分となるという。
モデルナはワクチンの製造と供給を担い、武田薬品は厚労省とモデルナからの支援の下でこの5,000万回分に関するすべての輸入、日本国内での許認可、開発、2022年からの流通活動を担うとしている。
モデルナの最高経営責任者(CEO)であるステファン・バンセル(Stéphane Bancel)は次のように述べている。
「モデルナのmRNA新型コロナワクチンを日本に供給するにあたり、厚労省と武田薬品からの支援に感謝します。このパンデミックに対抗するため、このワクチンの世界中への供給に引き続き取り組んで参ります。」
モデルナは、創業から10年間で、メッセンジャーRNA(mRNA)分野の科学研究段階の企業から、6つのモダリティにわたるワクチンと治療薬の多様な臨床ポートフォリオ、mRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む分野の幅広い知的財産ポートフォリオ、および大規模かつ前例のない速度での臨床生産と商業生産の両方を可能にする統合製造工場を持つ企業へと成長した。
モデルナは、米国内外のさまざまな政府および商品化協業者との連携により、革新的な科学と速やかな製造拡大の両方の追求を実現。
最近では、モデルナの能力を結集した結果として、新型コロナウイルス感染症拡大に対する最も早く最も効果的なワクチンのひとつが認可され、使用が可能になったとしている。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用的研究、医薬デリバリー技術、製造の継続的な進歩に基づいて構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、および自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの開発を可能にしている。
現在、これらの治療領域全体で24の開発プログラムが進行中であり、14のプログラムが臨床段階に入っているとのことだ。