日産自動車(以下、日産)とNTTドコモ(以下、ドコモ)は、横浜みなとみらいおよび中華街エリアにて、自動運転車両を用いたオンデマンド配車サービスの実証実験を2021年9月21日から開始すると発表した。

あわせて、同実証実験に参加する一般モニター約200名の募集をインターネットにて開始したとのことだ。

日産、ドコモと自動運転車両を用いたオンデマンド配車サービスの実証実験を開始

日産とドコモは、少子高齢化に伴う公共交通のドライバー不足など、地域社会が抱える交通サービスの課題解決に向けて、両社の持つ最新技術を活かし、自動運転サービスの実証実験を共同で実施するという。

同実証実験は、自動運転車両を用いた交通サービス「Easy Ride®(イージーライド)」とAI(人工知能)を活用したオンデマンド交通システム「AI運行バス® 」を組み合わせて行うという。

進化した日産の自動運転車両と今回新たに自動運転車両の配車に対応したドコモの「AI運行バス」を組み合わせることで、将来の完全自動運転による交通サービスをイメージさせる最新技術やサービスを実際に利用者に体験してもらい、その実用性を検証することを目的としているとのことだ。

乗車後に実施する一般モニター向けアンケートでは、乗降時や乗車中の体験についての評価や周辺店舗と連動したサービスの利用状況、実用化した場合の想定利用価格などについて伺うという。

アンケート結果は、実証実験を通じて得られた走行データや配車状況データなどとあわせ、さらなるサービス開発や今後の実証実験に活用する予定であるという。

日産とドコモは、両社の持つ最新技術の強みを活かし、誰もがどこからでも好きな場所へ自由に移動できるサービスの実現をめざしていくとしている。

なお、同実証実験は、横浜市がIoTなど(IoT、ビッグデータ、AI、ロボットなど)を活用し新たなビジネスモデル創出による社会課題の解決をめざしたオープンプラットフォームである「IoTオープンイノベーション・パートナーズ(I・TOP 横浜)」の取組みの一つ。

また、「自動運転ロボット利活用サービス」として、神奈川県の「さがみロボット産業特区」における重点プロジェクトにも位置づけられているとのことだ。

1.実証実験概要

場所:横浜みなとみらい/中華街エリア(エリア面積 約2km2)
期間:2021年9月21日~2021年10月30日
※日曜、月曜除く8:30~16:00
車両台数:4台
乗降地数:23か所
配車予約方法:スマートフォン向けアプリから予約 ※利用登録が必要
一般モニター募集人数:約200名

2.「オンデマンド配車サービス」乗降ポイント

「Easy Ride」がこれまで実施してきた実証実験での乗降ポイントから、自動運転車両が停車し、乗車・降車が行える乗降ポイントを追加して、計23か所に拡大。23ヶ所の乗降ポイントの間を自動運転車両によって自由に往来することが可能であるという。

「オンデマンド配車サービス」

3.配車予約

ドコモは同実証実験に向けて、「AI運行バス」の自動運転車両ならびに電気自動車両への対応を行っており、具体的には、自動運転時のドアの開閉との連携や、車両の電池残量を考慮した配車制御を新たに実装。

また、配車予約では、行きたい場所を地図から直接指定する以外に、ショッピングや食事、観光などのカテゴリから目的地を選択することが可能であるとのことだ。

配車予約

4.一般モニター募集

一般モニター募集人数:約200名
応募期間:2021年7月19日~2021年8月15日
参加費:無料

5.各社の役割

日産
同実証実験に必要となる自動運転車両システムの開発、提供
<主な内容>自動運転車両システム(車両含む) など

ドコモ
同実証実験に必要となるオンデマンド交通システムの開発、提供
<主な内容>配車システム、配車予約システム など