ビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」と農林水産省は、農林水産業・食品産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進できる人材を2020年12月〜2021年1月に公募していた。

結果、農林水産省は、民間のデジタル人材6名を採用し、7月に採用者全員が着任したことを発表した。

なお、農林水産省は2019年にも民間のデジタル人材を2名採用しており、民間人材の登用を加速しているとのことだ。

ビズリーチ、公募した「民間人材6名」全員が「農水省」に着任したと公表

農林水産省は、2019年に農林水産業のDXを推進できる人材をビズリーチで公募し、約900名の応募のなかから2名の民間デジタル人材を採用。

採用した民間人材の知見を生かし、農林水産業のDX実現に向けたプロジェクトの企画・立案や省内業務のデジタル化に向けた取り組みを実施しているという。

そして2020年12月〜2021年1月には、農林水産業のDX実現を一層強力に進めるため、多様なプロジェクトの企画・立案・実行に携わる人材と、省内の情報システム開発に必要なIT関連業務に特化した人材を新たに公募。

その結果、766名の応募のなかから、6名が採用され、6名は「デジタル政策プロデューサー」や「システムプロデューサー/システムディレクター」としてDXの推進に取り組んでいるとのことだ。

農林水産省は、2024年までに省内のデータサイエンティストを100名に増やすことを目指しており、外部からDX人材を採用するだけでなく、組織内育成にも力を入れることでデータ活用に強い組織に成長することを目標に掲げている。

<同公募で採用された民間のデジタル人材のコメント>

・40代/男性 前職:外資系IT企業 プロダクト企画部部長
社会により大きな影響を与えられる仕事を求め、本ポジションに応募いたしました。
現在は農作物流通のDXを担当しております。省外も含め多くの方々と関わっていく仕事になりますが、そうした方々と協力ししなやかな変革を起こしていきたいと思います。

・40代/女性 前職:航空系システム会社 デジタル関連部門 マネージャー
国の仕事をしたいという若い頃の思いから、20年以上いた航空業界より飛び込みました。
農業も農政も素人ですが、その幅の広さ、深さ、複雑さに驚くとともに、ダイナミックな変革に取り組むグループの一員として早速やりがいを感じています。

・40代/男性 前職:食品製造販売 代表取締役
前職において、私自身は一歩足を踏み出し、農家さんの栽培、農産物・加工品の販路拡大のご支援にも携わってきました。
まるでパッチワークの連続のような活動にもどかしさを感じていたところ、「農業DX構想」を知り、ITによる農業全体の根本的かつ構造的な改革に共感し、本職を志した次第です。

<同公募で採用されたシステムプロデューサー/システムディレクター人材のコメント>

・50代/男性 前職:総合電機メーカー システム開発プロジェクトリーダー 兼 製品セキュリティ責任者
農業DXに強い関心を持ち、応募しました。
入省後、全職員2万数千人の業務遂行に不可欠な「行政情報システム」の開発・運営・保守を任されており、IT総合戦略室(デジタル庁)と連携しながら次期システムへの移行にも取り組んでいます。巨大プロジェクトに関わる機会に恵まれ、日々新鮮な刺激を受けています。

・40代/男性 前職:住宅メーカー システム企画部 課長
行政に関与できる魅力(大義、経験)と、自身の成長のためにも大きな変化(チャレンジ)が必要と考え、応募しました。
未経験の分野と、プロジェクトの規模の大きさ・難度・重大さに戸惑いや不安を抱える日々ですが、職員の方々から手厚い協力を頂けることもあり、前向きに業務に取り組んでいます。

・50代/男性 前職:SIer システム開発シニアエンジニア
重要な意義ある仕事をしたいと思い、本ポジションに応募しました。
これまではどうしても自社の成長を一番に考えてきましたが、自分の仕事が社会の誰かの役に立つ、そんなチャレンジをしていきたいと思っています。
行政のDXが叫ばれていますが、その先駆者となる成果が出せるように取り組みます。

農林水産省 大臣官房審議官(デジタル政策担当)/大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官 公文書監理官 信夫 隆生氏は「民間で培われた「顧客のことを第一に考える」マインド、それを商品・サービスの価値として実現してきた経験と行政手法を融合させ、国民の皆さんに新たな「政策価値」を届けたいと思います。協働、そして融合へ。新メンバーとも一丸となって課題解決に取り組んでまいります。」とコメントしている。

ビズリーチ 取締役副社長 ビズリーチ事業部 事業部長 酒井 哲也氏は「官公庁と民間企業との間で人材が流動的に行き来する仕組みを「リボルビングドア(キャリアの回転ドア)」といいますが、今後リボルビングドア型のキャリアを積まれた方が増えることが、新たな政策や行政の変革へとつながるのではないかと思います。今後もビズリーチは、ビジネスプロフェッショナルの皆様が、官民を問わずに多様なキャリアを積むための選択肢と可能性を提供いたします。」と述べている。