九州朝日放送の100%子会社であるベンチャー企業、Glocal Kとセンドグループは、マイクロツーリズムの時代に最適な福岡県の旅のソーシャルメディア「たびつく」を開発し、運用を開始したと発表した。

「たびつく」とは「あなたの日常が 誰かの旅になる」をコンセプトにした、福岡県に特化した旅のソーシャルメディア。

旅のルートを作ってシェアしたり、地域や目的にあわせて福岡県内のルートを検索したりすることができるという。

地元の人にとっては当たり前のことが、他のエリアの人々にとってはとても貴重な体験になるかもしれない。そんな思いから「たびつく」は誕生したとのことだ。

福岡の旅を検索する

●「週末にデートするが、ガイドブックに書いてないような場所に行ってみたい」
●「家族で観光地に行くが、その周辺にどんな観光、飲食スポットがあるのか知りたい」
●「出張で福岡県に来たついでに、県内を4時間ほどで満喫したい」
福岡の旅ルートを知りたい人の目的は様々。「たびつく」は、誰と旅するか、目的は何かを入力することで、その人に最適なルートが表示されるという。

自分の体験を“線”で残す

アカウント登録すると、検索以外の様々な機能を利用することができる。
●「あのときは、友達とランチの後にあのカフェに行ったな」
●「家族で温泉に入ったあと、あのお店で飲んだサイダーの味が忘れられない」
ルートを作成しておけば、スマートフォンにある過去の福岡県内の旅の写真から、旅の記憶がいつでもよみがえる。

体験のおすそ分け~ルートのシェア

福岡に住んでいる人々の日常の体験が、誰かにとってかけがえのないものになるかもしれないというのが、「たびつく」のコンセプト。

自分のルートを公開することで、誰かが参考にし、他のユーザーのルートやスポットに♡ボタンを押したり、自分用にブックマークしたり、コメントを書きこんだりすることができる。参考になるルートを上げているユーザーをフォローすることもできるとのことだ。

地域の事業者の活用法

「たびつく」は地域の事業者に、Twitterなどの他のSNSのように自社や店舗のアカウントを作ってもらい、活用してほしいと考えているという。

自治体や観光協会の特集ページ

「たびつく」では、基礎自治体や観光協会が特集ページをつくることができる(現状は福岡県内のみ)。PRしたいルートを加えたり、体験型のイベント情報などを告知したりすることが可能。また、九州朝日放送で放送された動画も特集ページに掲載することができるとのことだ。

紙の観光マップと違い、コンテンツが常に更新され、どこがヒートマップなのかデータで把握できるのが特徴であるという。

「たびつく」が誕生した背景

九州朝日放送は2019年1月から地域共創プロジェクト「ふるさとWish」を展開し、放送エリアの特定の市町村に1週間にわたってスポットを当てるという企画を約2年半続けてきたという。

地域に深く入っていく過程で、これまで触れたことがなかった魅力を知り、これらを放送以外でも伝える方法はないだろうかと考え、さらにコロナ禍で地域の観光や飲食産業が打撃を受けていることを受け、福岡県内のマイクロツーリズムを活性化する「旅のルートのソーシャルメディア」の着想を得て開発に着手。

なぜ福岡に特化したソーシャルメディアなのか

本当に意味のある旅のソーシャルメディアをつくるためには、ふるさとWishを通じて築いた地域との密なコミュニケーションと、九州朝日放送が取材してきた情報コンテンツが不可欠であると考えたという。

今後、このような条件をクリアした上で、サービスが九州全域や他の都道府県にも広がっていくことを目指しているとのことだ。