東京都に緊急事態宣言が発出されることが決定されたことを受け、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)、東京都、国の五者は、リモートによる協議を急遽開催した。
観客数等の方針について
今回、IOC、IPC、東京2020組織委員会、東京都、国の五者は、観客数等の方針について協議し、日本側の示す方針について、IOC・IPCが次のとおり合意に達したと発表した。
日本国政府は、東京都に緊急事態宣言を発出することを決定。これは東京都において、新規陽性者数が高い水準にあり、増加傾向が見られることなどから、感染拡大の防止等を図るための措置として発出される。
6月21日の五者協議では、「7月12日以降、緊急事態宣言またはまん延防止等重点措置が発動された場合の観客の取り扱いについては、無観客も含め当該措置が発動された時の措置内容を踏まえた対応を基本とする」としていた。
しかし、今回の緊急事態宣言を受け、人流を抑制するとともに、感染拡大の防止等に向けたより厳しい措置として、無観客とすることを決定。
なお、同方針の下、緊急事態措置が講じられていない区域においては、関係自治体等連絡協議会を開催し、それぞれの地域の状況を踏まえ、首長と協議の上、具体的な措置を決めるという。
感染状況などについて大きな変化が生じた場合には、速やかに五者協議を開催し、観客についての対応を検討するとのことだ。
また、同じく先般の協議では「パラリンピックについては、オリンピック開会式の一週間前の7月16日までに方針を決定する。」としていたが、今後の感染状況等を踏まえて判断する必要があることから、オリンピックが閉会した後に、パラリンピックの観客数の取扱いを決めることとするとしている。
上記の決定を受け、五者は以下の通り述べている。
「このような状況となったことは大変に残念であり、スタジアムでの観戦を楽しみにしていたチケット購入者の方には誠に申し訳ありませんが、感染拡大の防止等を図るためにはやむを得ない措置としてご理解いただきたいと思います。」
また、五者としては、引き続きアスリートにとって安全・安心な大会運営を行い、日本中、世界中の人々に、スポーツの力、オリンピック・パラリンピックの理念を届けることに全力を傾注することを確認したとのことだ。