JR東日本、東京2020大会期間のセキュリティを向上 防犯カメラ活用で警戒警備を実施

JR東日本

JR東日本では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)に向け、利用客が安全かつ安心して利用できるよう、鉄道のセキュリティ向上に取り組んでいる。

今回、東京2020大会の期間中、首都圏の一部駅において、危険物探知犬や不審者・不審物検知機能を有した防犯カメラを活用し、手荷物検査を実施するほか、警備業務へのウェアラブルカメラの活用など、新たな警備手法を導入し、更なるセキュリティ向上を図ると発表した。

また、ハード対策として、これまで計画的に整備を進めてきた駅、列車内、車両基地、変電所、線路沿線などにおける防犯カメラなどを活用し、警戒警備を実施。

ソフト対策として、社員や警備員による列車警乗や駅などにおける巡回・立哨警備を強化するとともに、警察や警備会社などと連携した訓練や教育に取り組んでいるという。

1.新たなセキュリティ対策の取り組み

(1)手荷物検査の実施

駅や列車内への危険物持込みを防止するため、首都圏の新幹線および在来線の一部駅において手荷物検査を実施する場合があるという。なお、手荷物検査の対象者は、「危険物探知犬」「不審者・不審物検知機能を有した防犯カメラ」を用いて特定するとのことだ。

①危険物探知犬の活用
特別な訓練を受けた危険物探知犬が、ハンドラーおよび警備員とともに、手荷物などを探索

②不審者・不審物検知機能を有した防犯カメラの導入
●不審者・不審物検知機能(うろつきなどの行動解析、顔認証技術)を有した某犯カメラを導入し、不審者などを探索
●検知した場合、専門部署(セキュリティセンター)から付近の警備員に一報し、駆け付け・声掛けなど、迅速な対応を行う

(2)警備員にウェアラブルカメラを導入

新幹線車内を巡回する警備員などがウェアラブルカメラを装着して警備を行う。異常時には、ライブ映像を確認しながら、遠隔で後方支援することで、迅速かつ的確に対応を行うとしている。

2.主なハード対策

(1)防犯カメラのネットワーク化によるセキュリティセンターでの集中監視

●新幹線・在来線の主要駅(約110駅・約5,800台)
●新幹線・在来線の車両基地の一部(約70か所・約800台)
●新幹線・在来線の変電所など(約600か所・約1,200台)
●新幹線・在来線の線路沿線(約400か所・約550台)

(2)センサーなどを活用した機械警備の実施

●サーマルカメラ、赤外線センサーによる機械警備→新幹線・在来線の車両基地等

(3)非常時画像伝送システムを活用した警察との連携

テロなどの非常事態が発生した場合に、ネットワーク化した駅の防犯カメラの画像を非常時画像伝送システムにより警察に伝送し、警察と連携して対処していくという。

3.主なソフト対策

(1)社員や警備員による警備強化

●列車警乗の実施
●駅、列車内、重要施設(車両基地、変電所など)の巡回・立哨警備の強化

(2)警察や警備会社などと連携した訓練・教育

●車内や駅において、爆破などのテロ対応や暴漢対策に関する訓練などを実施
●鉄道事業に従事する全社員を対象に、対応リーフレットなどを活用した教育を実施
●連絡協議会などによる警察との定期的な意見交換

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