伊藤忠商事は、歯科医院と歯科医療従事者をモバイルアプリ上でマッチングさせることで、新たな働き方の機会を創出する歯科人材マッチングサービスの提供を開始したと発表した。
国内における歯科衛生士の有効求人倍率は20倍以上と言われており、歯科医院の人材不足および人材不足に伴う採用コストの増加が大きな課題となっている。
また、歯科衛生士の国家資格保有者数が約28万人に対して、現在の就業歯科衛生士数は約13万人となっており、未就業者および歯科業界から離脱している有資格者は約15万人に上るとのことだ。
このような背景により歯科業界では復職支援や新たな働き方の提供を行うことが求められている。
同サービスは「歯科医療従事者の働き方改革と復職支援」をコンセプトに、歯科医療従事者の『働きたい時間』と歯科医院の『働いて欲しい時間』をマッチングするサービス。
歯科医療従事者はモバイルアプリ上で1時間単位での希望勤務時間を設定することで希望と合う歯科医院がマッチングされ、すぐに応募することが可能。
また、同サービスの展開にあたり、伊藤忠商事は国内最大級の歯科通信販売事業を展開する歯愛メディカルの100%子会社のクラブメディアと、共同でプロモーションを行っていくという。
クラブメディアは、歯科求人サイトおよび医療機関向けメディア事業を運営しており、本サービスとクラブメディアが提供する歯科求人サイトを連携させることで、歯科医院と歯科医療従事者会員の相互送客を実現し、両サービスの効率的な会員増加を目指していくとしている。
伊藤忠商事は、中期経営計画の基本方針として「マーケットイン」による事業変革を掲げている。
今後、同サービスの利用促進に向けた機能追加や活用方法の訴求により、歯科医院および歯科医療従事者会員の拡大を推進することに加え、中長期的には伊藤忠商事のグループ会社およびパートナー企業と連携して、専門人材を必要とする他業種へ同サービスを横展開することで持続可能な働き方の提供に貢献していくとのことだ。