SK-IIが発足した女性のビジネス支援プロジェクト。「#CHANGEDESTINY」がキャリアへの挑戦を後押し

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毎年3月に世界経済フォーラムが公表する男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」において、日本は156カ国中120位と先進国の中で最下位という結果が発表された。

事実、国際労働機関(ILO)が2019年に発表したレポートによると、役員に占める女性の割合について日本はG7最下位の3.4%。平均約23%であり、4分の1にも届いていない。また、日本の女性就業者のうちの女性起業家の数もG7諸国の中で4.4%と最も低く、OECD諸国の平均を大きく下回っている

この現状に追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行である。2020年の年間平均完全失業者数は210万人、その中で特に多いと言われているのが女性非正規雇用者だ。非正規雇用者は898万人減少し、うち594万人が女性となっている。女性起業家にとっても、以前からあった厳しい環境にさらに拍車をかけるものとなった。

そんな中、化粧品ブランドのSK-IIは女性の自分らしい生き方の支援(応援)に向けた取り組み「#CHANGEDESTINY ~運命を、変えよう。」(以下、「#CHANGEDESTINY」)を実施している。そして、2021年6月にはコロナ禍で苦境に立つ女性起業家・事業家に焦点を当てた映像作品「それぞれのスタジアム」をSK- II STUDIOで公開。さらに、「#CHANGEDESTINY資金」「女性起業家・事業家支援プログラム」を発足。

今回、これまでSK-IIが取り組んできた「#CHANGEDESTINY」を振り返るとともに、6月に発足する女性起業家・事業主支援プロジェクトの全容を紹介していく。

2015年に 発足した「#CHANGEDESTINY」をより加速させる1年へ

SK-IIが「#CHANGEDESTINY」を発足したのは2015年。ブランドの理念を通じて、人生を変える女性たちの姿を支援してきた SK-IIは、勇気を持って運命を変えていく多くの女性たちを応援・サポートするため、「#CHANGEDESTINY(運命を、変えよう。)」というブランドテーマのもと、様々なキャンペーンを展開してきた。

●2015年より、様々なテーマで「#CHANGEDESTINY」映像作品を公開

2016年1月には、女優の綾瀬はるか氏など12人の女性が運命を切り開いたストーリー『CHANGE DESTINY STORIES』の計12本の動画をアジア各国で公開。同年4月公開の「剩女(残りものの女性)」をテーマにしたドキュメンタリー動画『婚活マーケットを乗っ取ろう』は、「カンヌライオンズ2016」でグラスライオン賞およびPR部門の金賞を受賞した。

ほかにも、「年齢」をテーマにした『誰かに決められた期限なんてない(2017年)』、世代間の価値観の違いをテーマにした『私たちの中間地点(2019年)』などさまざまな映像作品を通し、“運命は決められたものではなく、自らの選択によって切り拓けるもの”というメッセージを動画で伝えてきた。

●2021年、ブランド初のフィルムスタジオ「SK- II STUDIO」始動

そして2021年3月、コロナ禍で苦境に立たされる女性たちを応援するため、さらにキャンペーンを加速。ブランド初のフィルムスタジオ「SK- II STUDIO」を始動した。同フィルムスタジオからは、合計3シリーズ(8本)の動画を発信してきた。

「SK- II STUDIO」では様々なシリーズの動画を展開。「VSシリーズ」では、6組のアスリートの実体験をもとに、様々なプレッシャーに立ち向かい、自らの手で運命を切り拓いていく姿が描かれた

フィルムスタジオ立ち上げのタイミングで公開されたのは、数々の映画賞を受賞する是枝裕和監督が、競泳選手・池江璃花子氏の復帰をドキュメンタリー形式で描いた『センターレーン』だ。配信から2週間で、再生回数1,300万回を超えるほど大きな反響があった。

5月には、シリーズ第二弾目となる『VSシリーズ』を全国一斉公開。体操選手のシモーン・バイルス氏、競泳選手のリウ・シアン氏、卓球選手の石川佳純氏、バドミントン選手の高橋彩華氏・松友美佐紀氏、サーフィン選手の前田マヒナ氏、そしてバレーボール女子日本代表「火の鳥NIPPON」の選手たち、6組のトップアスリートの実体験をもとにした全6篇のアニメーション作品となっている。

 また、シリーズ最後となる『それぞれのスタジアム』を発表。女性が経営するビジネスや起業家の力強さに焦点を当て、コロナ禍での困難な時代に夢へ向かって自らの手で運命を切り開く人々のストーリーを紹介する。

同シリーズでは、着物店「着縁」店主の小田嶋舞氏、和菓子店「大三萬年堂HANARE」店主の安原伶香氏、フラワーショップ「On Flowers」店主の橋本藍氏、おにぎり店「NY CAFE」店主の米山直子氏、エシカルジュエリー店「HASUNA」店主の白木夏子氏など、オリンピックに向けて期待されていた訪問者が減少したことで、問題に直面している東京の女性起業家や中小企業の経営者を取り上げている。

『それぞれのスタジアム』SK-II Japan公式YouTubeチャンネル

「#CHANGEDESTINY資金」で女性起業家・女性事業主の支援を

     「SK- II STUDIO」始動のタイミングに合わせ、SK-IIは「#CHANGEDESTINY資金」を立ち上げた。「#CHANGEDESTIN資金」とは、「SK- II STUDIO」の映像作品1再生につき1ドルを、本年の拠出額50万ドルを上限に、“運命を変えようと挑戦し続ける”女性のための支援活動に拠出する取り組みである。    

そして、動画を制作してエールを贈るだけではなく、コロナ禍による影響を受けた中小ビジネスを経営する女性起業家・女性事業主の支援に活用することを6月に発表したのだ。

そして、「#CHANGEDESTINY資金」として準備した50万ドルは、中小ビジネスを経営する女性起業家・事業主支援の年間プログラムへ資金を充てる。本プログラムは、カルチャーと多様なステークホルダーの相乗効果で新しいイノベーションが起こるスタートアップ・エコシステムのグローバル拠点都市を目指す「渋谷区」と、東京を拠点に女性起業家ネットワークを運営する「meeTalk」とともに、様々なアプローチで実施を予定。

今回の支援では中小ビジネスを経営する女性起業家・事業主をサポートする。写真は着物店「着縁」店主の小田嶋舞氏

本プログラムにより、女性起業家・事業主が未曽有の時代にビジネスを創出・維持するためのデジタル・ソーシャルメディアプラットフォーム、活用スキルの習得、ビジネス上のネットワーク接続を可能にしていく。

未曽有の時代に戦い続けるための「女性起業家・事業主支援プログラム」

7月21日に実施するキックオフイベントを皮切りに、女性起業家・事業主の支援プログラム第一弾として約一カ月間に渡り、「学ぶ」「つながる」「発信する」三つのテーマでワークショップ・ネットワーキングイベントを開催。コロナ禍においてビジネスの維持に役立つ様々なプログラムが用意されている。

詳しいプログラムの内容は、以下で紹介していく。

● 「学ぶ」…本プロジェクト賛同企業のビジネス・コンサルテーションを提供

Facebook JapanとGoogleの協力を得て、デジタルプラットフォーム(インターネットを通じて第三者にサービスを提供する「場」。ソーシャルメディア活用やデジタルマーケティング術など、ニューノーマル時代のビジネススキルを高められるワークショップを提供。

ビジネスの創出・維持に役立つ「学び」を深めることが可能だ。

● 「つながる」…横のつながりを実現させるネットワーキングを提供

中小ビジネスを経営する女性起業家・事業主の課題をビジネス上ネットワークへ接続し支援。また適切なロールモデルとのマッチングを実施する。

女性起業家など女性の活躍を阻む要因には、いくつかの障壁が挙げられる。その一つが「人脈」だ。男性起業家と比較し、ヒト・モノ・カネなどの資本を調達する人脈へのアクセスがない・少ない傾向にある。SK-IIの調査において、女性起業家が一番欲しているのは「ネットワーク」である、という結果も。「ビジネスで困った時に相談できる横のつながりがほしい」といった声を受け、それを実現させるためのネットワーキングを実施予定だ。

ビジネス上のネットワークに課題を感じる女性起業家・事業主の方にとって、「人脈」を広げるチャンスとなることは間違いないだろう。

● 「発信する」…SK-IIのプラットフォームでブランド体験発信の機会を提供

世界中の多くの人々に自らのビジネスを発信できるよう、SK-IIの有するプラットフォームである東京の街並みに着想を得て作られたバーチャルシティ「SK-II City」内で女性起業家・事業主の発信機会を提供する。

映像作品『それぞれのスタジアム』の公開に合わせ、「SK-II City」内にはバーチャルショップを設置。本作品内で取り上げた東京の女性起業家・事業主から話を聞き、彼女たちのユニークな技術を体験、店舗探索も可能。例えば、着物店「着縁」店主の小田嶋舞氏からは着物へのこだわり、和菓子店「大三萬年堂HANARE」店主の安原伶香氏から和菓子への想いを聞けるなど、店舗に関連したバーチャル体験ができるという内容だ。さらに、SK-II CIty内に追加で発信する事業を、本支援プログラム参加者の中から1事業選出する予定だ。

自身のビジネスをより多くの人たち、そして世界中の人たちへ発信したいと考える人にとって、またとない機会が提供される。

なお、本プログラムは東京を拠点とし、何かしらの中小規模ビジネスを「すでに行っている」女性起業家・事業主であることが参加条件となっている。例えば、小売りサービス業やコロナ禍で影響を受けた実店舗を構える経営者、あるいは海外進出に興味を持つ事業者が該当する。参加に興味のある方は、meeTalkウェブサイトより詳細の閲覧、参加登録が可能だ。

SK-IIが掲げる「女性が運命を変える後押し」

今回の支援プログラム発足に合わせて、P&Gグローバル スキン&パーソナルケア プレジデント マーカス・ストローベル氏は「#CHANGEDESTINY」への思いを次のように語る。

「この未曾有の時代において、お客様は企業やブランドに対し、単にお肌や美容のことだけでなく、多くのことを期待しています。私たちは、私たちが活動するコミュニティに対して、より大きな社会的責任を負っており、『#CHANGEDESTINY』の信念のもと、世界中の女性に影響を与えている社会課題の解決に取り組み、女性が運命を変える後押しをお手伝いしていきます。

『#CHANGEDESTINY』 は、SK-IIのブランドの信念です。私たちは長年にわたり、世界中の勇気ある女性たちのストーリーを通して、運命がただの偶然ではなく、自らの選択によって切り拓けるものであることを発信してきました。「それぞれのスタジアム」とSK-II City内のバーチャル・ショッピングの立ち上げにより、私たちは『#CHANGEDESTINY』の信念をさらに一歩進めようとしています。東京オリンピックのワールドワイドパートナーとして、この困難な時代に、女性が経営する中小企業や起業家が夢を持ち続けるためのサポートを東京で継続できることは、私たちにとって大きな意味があります」

また、女性起業家・事業主支援について、以下のように述べた。

「渋谷区とmeeTalkとのパートナーシップによって実現する女性起業家支援プログラムは、長い『#CHANGEDESTINY』の取り組みの中でも大きな意義があると考えています。SK-IIは、SK-II STUDIOの映像作品でお伝えしてきたメッセージをさらに一歩前進させ、夢の継続のために挑戦し続ける女性起業家・事業主支援という社会を変える行動に繋げていきます」

「#CHANGEDESTINY」が提供する支援プログラムは、まだ始まったばかりだ。コロナ禍で不安や問題を抱える女性起業家・事業主の方だけでなく、「#CHANGEDESTINY」の活動に共感を持つビジネスパーソン全てに、今後のSK-IIの活動に注目してみてほしい。

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