東京メトロ、鉄道用「同期リラクタンスモーターシステム」実証試験に成功 三菱電機と共同

Tokyo Metro 東京メトロ

東京地下鉄(以下、東京メトロ)は、三菱電機と共同で、鉄道用「同期リラクタンスモーターシステム:SynTRACS」が実際の鉄道車両で運用可能であることを確認したと発表した。

同期リラクタンスモーターによる鉄道車両の営業線上の走行は「世界初」となるとのことだ。

東京メトロと三菱電機は、更なる省エネ性能の向上を目指し、リラクタンストルクのみで駆動し省エネルギー性能が高い「同期リラクタンスモーター:SynRM」と、それを制御するインバーターで構成されるシステムを、日比谷線13000系車両に搭載し夜間走行にて実証試験を行ってきたという。

今回の実証試験では、産業用機器等で使用されている同期リラクタンスモーターシステムについて、加速度・減速度をはじめとした各種性能試験を実施し、同システムが鉄道車両の制御システムに適用可能であることに加え、従来の三菱電機製モーターの最高効率が95%であったところ、97%以上のモーター効率があることを確認。

また、モーターは定格出力250kW、重量は562kgであり、従来のモーターと比較して出力あたりの大幅な小型化も達成。これまで高出力化が困難であった同期リラクタンスモーターであるが、鉄道車両の走行を可能としたのは世界で初めてとなるとのことだ。

今後は本格的な運用に向けて、更なる消費電力量評価など長期にわたる評価試験を実施する予定であるとしている。

東京メトログループでは、これからも事業のあらゆる場面で先端技術の採用や改善活動等の創意工夫により、更なる省エネ化を強く推進し、役員・社員が一丸となりCO2の削減に積極的に取組み、「安心で持続可能な社会」の実現を目指していくとしている。

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