三菱商事は、100%子会社であるDiamond Generating Asia, Limited社(以下、DGA社)を通じ、Earth Power Investment, Limited社、BCPG Public Company, Limited社と共同で、ラオスにてMonsoon陸上風力発電所の開発を行うImpact Energy Asia Development, Limited社(以下、IEAD社)に出資参画することを決定したと発表した。
IEAD社が開発を進めるMonsoon陸上風力発電所(設備容量:600MW)は、ラオスにて初めての且つ、東南アジアで最大の陸上風力発電所。
同発電所は、ラオス南部セコン県とアッテプー県に位置し、ベトナムに向けて送電設備を敷設した上で、ベトナムの国営電力会社であるVietnam Electricity社へ25年間売電することを予定しているとのことだ。
ベトナムの経済成長を支える為に電力の安定供給が急務となる中、特にベトナムの主力電源である水力発電の稼働率が低下する乾季の電力不足が深刻化。
同風力発電所は乾季に高稼働となる見込みで、ベトナムの電力安定供給に寄与し、且つエネルギーミックスのグリーン化に貢献することが期待されているという。
同風力発電所は、ラオス政府が推進する近隣諸国への電力輸出政策に合致する案件であり、ベトナム政府とラオス政府の間で2016年10月に締結された電力輸出に係る覚書(ベトナムは2030年までに合計5,000MWの電力をラオスより輸入)の一環として開発が進められているという。
同風力発電所によってラオスからベトナムへの電力輸出が実現すれば、ラオス政府の計画に基づく東南アジアで初の風力発電による電力輸出案件となるとのことだ。
同社は、2050年までに発電事業全体でCO2排出量の「実質ゼロ」を目指しており、再生可能エネルギー由来の電源の割合を2030年までに2019年度比で倍増する目標を打ち出している。
今回の取組を通じて、ベトナムにおける電力の安定供給と環境課題への適合という社会的使命の両立を図り、低・脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。