パナソニック、冷蔵庫内の在庫情報をスマホで確認し「うちレピ」でレシピ提案 食品ロス削減へ

パナソニックは、冷蔵庫内の在庫情報をスマートフォンで確認できる「ストックマネージャー(重量検知プレート)」を活用した食品ロス削減に取り組むと発表した。

その一環としてサッポロホールディングスと連携し、「ストックマネージャー」の在庫情報に基づいて、サッポロHDが運営するWebアプリ「うちレピ」でレシピ提案する実証を、7月1日より開始するとのことだ。

2019年、「食品ロスの削減の推進に関する法律(略称:食品ロス削減推進法)」が施行されるなど、社会課題として食品ロス削減が求められている。

現在、日本における食品ロスの量は年間600万トン発生しており、その内の約46%が家庭から出るという統計があり、冷蔵庫はこの課題に対して大きな役割を果たす存在であるとのことだ。

同社は、これまでも冷蔵庫の進化を通じて、食材の長期保存という観点から食品ロス削減に向き合ってきた。

例えば、肉や魚が凍り始めるギリギリの約-3℃で表面からすばやく微凍結させることで食材の酸化を抑えたり、業務用レベルの急速冷凍で霜つきを抑えるなど、冷却方法の工夫で食材をおいしく、長く保存できる提案を行っているという。

また、より食品ロス削減に直結する取り組みとして冷蔵庫内の在庫情報の見える化に着手。「重量検知プレート」のセンサーで取得した重量データから算出した在庫情報を、スマートフォンのアプリに表示する「ストックマネージャー」を2021年2月より提供している。

同社は、クラウド上に蓄積される「ストックマネージャー」のデータ活用をさらに進め、他社との実証実験などを通じ、課題解決に向けた可能性を検証していくとのことだ。

パナソニックは冷蔵庫事業において、「食を通して人も地球も大切にする文化を創る」というビジョンを掲げ、家電とサービスのアップデートを通じて、引き続き社会課題の解決に取り組んでいくとしている。

【実証実験の検証内容】

・「ストックマネージャー」の在庫情報と「うちレピ」が連携した使い切りレシピ提案による食品ロス削減の効果
・在庫食材データ入力の自動化による「うちレピ」のユーザビリティ向上の効果

【ストックマネージャー】
「重量検知プレート」のセンサーで取得した重量データから算出した在庫情報を、スマートフォンのアプリに表示。食材の消費ペースが把握できるため、計画的な買い物ができ、家族で在庫情報をシェアすることでダブり買いの防止にもつながるという。

また、アプリの食材管理画面で利用期限を設定すると設定した日付に使い忘れ通知が届くなど、日々の生活を通じて食品ロス削減の実現をサポートするとのことだ。

ストックマネージャーで得られるデータ
・ユーザーが入力した食材名
・ユーザーが入力もしくは自動入力された食材の利用期限目安
・重量から算出した在庫情報(重さ、個数、%)

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