グリーンカードは、2021年6月6日~8日に行われた6県のインターハイサッカー大会決勝戦など10試合を対象として行われたアンケートの回答から、71%の観客が「(高校サッカーのライブ配信は)有料なら見ない」と答えていたことがわかったと発表した。

8万3000を超える視聴数を記録した、京都インターハイサッカー大会 (京都橘 vs 東山)などのライブ配信の視聴者に対して行われたアンケート(有効回答数:183)により、以下の結果が分かった。

  • アマチュアスポーツのライブ配信の課金は、アマチュアスポーツの普及とは逆効果である
  • 視聴割合は保護者層よりも友人層、高校サッカーファンが多い

今回、2021年6月6日から8日に行われた10試合(高校総体サッカー大会県予選 決勝7試合、3位決定戦1試合、準決勝2試合)において、ライブ配信中に行われたアンケートの結果の中から3つを紹介。

アンケートは、ライブ配信中にハーフタイム前、試合終了前に2回、チャットでアナウンスされ、京都大会、福岡大会、大分大会、徳島大会、宮崎大会の計10試合が対象となった。

以下がアンケートの結果となる。

スカウト層も注目する決勝は、保護者よりも高校サッカーファンが多い

視聴者層を尋ねる設問では、高校サッカーファンが50%という結果に。

日曜日開催の試合では特に大きな割合を占めたが、平日開催の試合でも過半数を超える結果となり、保護者層・友人層など、選手や学校に直接関係のある人々の視聴よりも、こうした試合を見たいという高校サッカーそのもののファンが多いことがうかがえる結果となった。

また、少数であるがスカウト層の注目があった試合もあり、都道府県大会決勝レベルでは現地での直接視聴もさることながら、こうしたライブ配信を使った選手のピックアップも将来的には当たり前のことになっていく可能性が示唆されるとのことだ。

70%は「有料なら見ない」

有料だったら見るか、という設問に対しては、70%以上が「有料なら視聴しない」と回答。

価格によっては有料視聴、と答えた人々も、希望価格は1試合500円程度を上限とする、という考え方が多数。

このことから、マネタイズのためにアマチュアスポーツのライブ配信に課金をすることは、広くアマチュアスポーツの魅力を提唱しよう、という普及の考え方からは逆のところにあることがわかったという。

これからのライブ配信は、無料配信のためにどこからライブ配信の財源を獲得するかというマーケティング方面に課題があるといえるとしている。

休日は大画面で、平日はスマホで

ライブ配信当時、どんなデバイスで視聴しているかの設問に対しては、平日と休日で若干の差が出たという。

平日はスマホの割合が一番高かったが、休日はPCやテレビなど、スマホよりもより大きな画面で見ている層が多い傾向に。福岡県大会決勝では、回答者の44%が「youtubeが視聴できるテレビで見ている」と回答した。

現在、さまざまな機器を使ってアマチュアスポーツのライブ配信は行われているが、より大きな画面での鑑賞に堪えるライブ配信が視聴者ニーズを満たしていくということがわかったとのことだ。

同社は、今回のアンケートによって得られた知見を元に、より楽しんでいただけるライブ配信を目指して尽力していくとしている。