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ダイキン工業は、6月5日の「環境の日」と6月の「環境月間」に合わせ、全国約500名の男女を対象とした「エアコンと地球環境に関する意識調査」を実施し、結果を発表した。
政府が2030年度までに温室効果ガスの46%減(13年度比)の目標を掲げるなど、現在、地球温暖化抑制のために「脱炭素(カーボンニュートラル)」の取り組みに注力が集まっている。
国や産業レベルで大きな方向性について議論が活発に行われる一方で、家庭では脱炭素や環境保全のために何に取り組んだらいいのか、具体的にイメージできない人も多いという。
夏の日中における家庭の消費電力の約6割をエアコンが占めている。電力の使用にはCO2排出が伴うことから、エアコンを上手に使うことが、環境貢献につながると言えるとのことだ。
こうした状況を踏まえ、同社では人々の環境に対する考えやエアコンの使用状況をテーマに調査を実施。
その結果、環境月間の認知は2割以下と低いものの、この6月(もしくは夏)に環境の取り組みを実施したいと考えている人の割合は8割以上と、環境に対する意識が高まっている実態などが明らかになった。
一方でエアコンが一番電力を消費することを知っていながら、その割合を正しく認識していない人が大勢いるという結果になったとのことだ。
毎年6月の「環境月間」の認知は2割弱にとどまるも、この夏に環境の取り組みを実施したい人は8割以上
消費電力が大きいと感じる家電1位は「エアコン(77.5%)」
環境の日は、環境の保全に関する活動への意欲を高め、啓発する日とされており、また毎年6月の1か月間も「環境月間」として、国や地方自治体により、環境保全に関する様々なイベントが催されている。
今回の調査では、「環境月間」を知っていると回答した人は2割(17.0%)に留まり、まだまだ環境月間が認知されていないことが明らかとなった。
一方、この環境月間(この夏)に、これまでよりも環境の取り組みたいと回答した人は8割以上に達し、社会的には環境に対する関心が高まっているという結果に。
また「夏場の日中、一番消費電力が大きいと感じる家電製品は何ですか?」という質問に対して、最も多い回答となったのは「エアコン(77.5%)」。家庭での電力使用シーンにおいて、エアコンへの関心が高いと考えられるという。
夏の日中の家庭での電力消費の約6割は“エアコン”が占めているが、それを正しく認識している人は1割。
ほとんどの人はエアコンの電力を少なく見積もっているという結果に
資源エネルギー庁の調査によると、夏の日中(14時ごろ)の一般家庭における電力消費は照明や冷蔵庫を抑え、エアコンが最大(58%)であると言われている。
これに対し、エアコンの消費電力の割合を「5~6割程度」と正しく回答できた人は、わずか1割強(約13%)であり、8割以上の人は、エアコンの消費電力を少なく見積もっている実態も明らかとなった。
「環境のためにエアコンの使用を我慢することがある人」は約半数
ただし、過度に使用を控えると熱中症のリスクもあるので注意を
多くの人が環境に対して積極的である中、「環境のためにエアコン使⽤を我慢することがありますか︖」の問いに約半数(46%)の方が「ある」「たまにある」と回答。
エアコンの使い過ぎを控えることは、環境貢献にもつながるが、室内が暑くなると熱中症のリスクも高まる。
家庭で最も実施されているエアコンの省エネ方法は「設定温度を上げる」
しかし、現状では「環境のため」より「電気代削減のため」という側面も
具体的に省エネにつながるエアコンの上手な使い方としてどのような方法があるのか、一般の人に「夏場にエアコンを使う際、何か省エネのために工夫していることはありますか?」と質問したところ、「設定温度を少し上げる(控えめにする)」と回答した人が6割以上と一番多く、「扇風機やサーキュレータと併用する」「エアコンの運転スイッチを頻繁オン・オフしない」との回答が続いた。
また、省エネの工夫をしているのは電気代削減のためか環境のためか質問してみると、「環境のため」と回答した人が4割弱(電気代と両方を含む)いた一方で、電気代を理由に挙げている人は9割以上と、現状では、環境のためというより電気代のためのエアコン使用時の工夫をしている人が多いことがうかがえた。
リモコンの設定温度を1℃上げると約10%の省エネ
「日よけ」「フィルター掃除」「室外機対策」では20%超の効果も
上記の回答にもあったエアコンの設定温度を1℃上げると、約10%の省エネ効果が期待できると言われている。
またダイキンが過去に実施した実験では、窓に日よけ(よしず)を設置する、フィルターを掃除する、室外機のまわりの物を片付けるといった対策を実施することで20%以上の省エネ効果があるという結果になったとのことだ。
【調査概要】
調査名 エアコンと地球環境(地球温暖化)に関する調査
調査期間 2021年5月24日~5月25日
調査対象 全国の男女529名
調査方法 スマートフォンリサーチ