年齢・性別・飲酒などが「抗体価」に影響 ワクチン接種者1,774名のほぼ全員で抗体価上昇 千葉大学病院が発表

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千葉大学病院は、2月1日に設置した「コロナワクチンセンター」において、新型コロナワクチン(ファイザー社製)を接種した同院職員の抗体価を調べたところ、ほぼ全員に抗体価の上昇がみられ、ワクチンが有効であることを確認したと発表した。

ワクチン接種前の段階で、抗体が陽性だったのは、21名(1.1%)。

ワクチンの2回目を接種した後、抗体が陽性となったのは1,774名のうち1,773名(99.9%)となった。

抗体価は、接種前の中央値が<0.4 U/mL(多くが全く抗体がない状態)に対し、接種後の中央値は2,060 U/mLと大幅に上昇したとのことだ。

また、年齢、性別、飲酒頻度、1回目と2回目の接種間隔などの因子と抗体価との関連についても明らかになったという。

同研究結果はプレプリントサーバーのmedRxiv(メドアーカイブ )に6月2日に登録し、近々公開の予定としている。

現在、ワクチンによる副反応と抗体反応がどのように関連するのかについて解析を進め、さらに、今回研究に協力した同院職員には、1年後COVID-19にかかったかの調査を予定しているとのことだ。

今後、全国で対象年齢を広げてワクチン接種を加速化していく上で、接種に対する理解を高め、接種を後押しするデータとして活用されることが期待されるとしている。

横手幸太郎病院長は「新型コロナワクチンについては、感染後の発症と重症化の抑制に向けて、ワクチン接種後の抗体反応を大規模に調べる研究が待たれていましたので、今回、日本で約2,000人規模の効果検証ができたことは大きな成果であり、今後の接種を後押しし、コロナと闘う医療従事者に安心を与えてくれるものと考えます。」とコメントしている。

<研究概要>
研究名:「COVID-19ワクチンに対する免疫応答を規定する機構の解明」
実施者:千葉大学病院コロナワクチンセンター(千葉大学病院と千葉大学医学研究院が連携)
対 象:新型コロナワクチン(ファイザー社製)を接種し、研究協力した当院職員
・1回目接種の前に採血・唾液採取‥2,015名 (男性 719名、女性1,296名、21才~72才)
・2回目接種の後に採血・唾液採取‥1,774名 (男性 606名、女性1,168名、21才~72才)
方 法:新型コロナウイルスに対する抗体価を測定し、人口統計学的要因との関連も調査。

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