ソフトバンクは、企業や自治体など、社会全体で5Gの活用を加速させることを目指して「ソフトバンク5Gコンソーシアム」を設立し、「5Gコンソーシアム会員」を募集すると発表した。

同コンソーシアムは、ソフトバンクとさまざまな領域の事業会社や5G関連パートナー、外部有識者などが連携して、各業界の課題を解決する5Gソリューションの実証実験と、商用化に向けた開発に取り組み、5Gの社会実装の加速を目指すもの。

なお、同コンソーシアムは、2019年2月14日に設立した法人パートナープログラム「ONE SHIP(ワンシップ)」内に設立するとのことだ。

1. 背景

ソフトバンクは「Beyond Carrier」戦略を掲げ、通信事業基盤をより強固にすると同時に、最新テクノロジーを活用して産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進し、社会課題の解決に取り組んでいる。

5Gについては、2020年3月から商用サービスを開始し、2021年度内にスタンドアローン方式でのサービス提供や、2022年春に人口カバー率90%の実現を目指しているとのことだ。

これから5Gの本格的な普及期に入り、企業や自治体などにおける活用が加速度的に進む中、さまざまなニーズに対応する5Gソリューションを創出・普及させる基盤となるエコシステムの構築が必要となる。

2. 目的

5Gの活用ニーズが高い領域ごとに先進的なモデルケースを作り、それを基に実用性かつ汎用性が高い5Gソリューションの開発・商用化に取り組んでいくという。さらにその領域全体に当該ソリューションの展開を図り、5Gの普及と社会課題の解決を目指すとのことだ。

3. 組織構成および実施内容

同コンソーシアムは、「ワーキンググループ」と「5Gコンソーシアム会員」の2つから成る。

ワーキンググループには、さまざまな領域の事業会社や5G関連パートナーがメンバーとして参加する他、アドバイザー(外部有識者)が協力し、それぞれの知見を生かして実証実験などを推進する。

具体的には、五つの重点テーマのワーキンググループを設置し、実証実験などを通して5G活用のモデルケースを作り、その領域全体に展開できるソリューションの開発・商用化に取り組むとのことだ。

5Gの導入を検討する企業や自治体などに加入していただく「5Gコンソーシアム会員」は、ワーキンググループの最新情報を受け取れる他、各種イベントへの参加が可能で、5Gの利用に関する理解を深めることができる。

4. ワーキンググループのテーマ

設立当初は、5Gを活用するニーズが特に高いと考えられる「製造」「運輸」「建設」「医療」「スマートシティ」の五つを重点テーマとし、ワーキンググループを運営。

5. 「5Gコンソーシアム会員」の募集

2021年6月1日から「5Gコンソーシアム会員」(会員費無料)の募集を開始。会員特典は下記の通り。

各ワーキンググループにおける実証実験や議論内容などの各種最新情報、5G関連の業界最新情報
勉強会やワークショップなど各種イベントへの参加
一部のワーキンググループへの参加(別途、事前審査が必要)