リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、2020年4月~2021年3月における一人での外食の実態についてアンケートを実施。その結果を発表した。

1. 過去1年の「一人外食」実施者は45.9%。最多は30代男性、最少は60代女性

「一人外食」の実態について、アンケートを行った。2020年4月~2021年3月の1年間で、「一人外食」をしたことのある人は45.9%。3.7%の人は初めて「一人外食」をした人であったという。

3.7%の内訳では、1.4%は「コロナ禍を契機に初めて一人で外食をした」人、また、2.3%は「コロナ禍とは関係なく初めて一人で外食をした」人となった。

性年代別では、女性よりも男性で「一人外食」が多い傾向で、最多は30代男性で60.1%、最少は60代女性で24.7%であった。この1年で初めて「一人外食」をした性年代の最多は20代男性で7.6%となったとしている。

この1年間(2020年4月~2021年3月)の外食有無と、「一人外食」の実施状況(全体/単一回答)

2. 「一人外食」で利用が多い業態は「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」

「一人外食」で利用した業態を聞いたところ、最多は「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」で54.9%、次いで2番目は「ファストフード」で50.8%、3番目は「牛丼、カレー等、一品もの専売業態」で46.2%。

1位の「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」と3位の「牛丼、カレー等、一品もの専売業態」や「中華料理店」「立食のラーメン、うどん、そば業態」は男性の利用が多く、2位の「ファストフード」や「喫茶店・カフェ」は女性の利用が多かった。業態による利用顧客の男女差が目立つ結果であった。

この1年間(2020年4月~2021年3月)に、「一人外食」で利用したお店の業態
(この1年間に一人で外食した人/複数回答)

3. 過去1年で「一人外食」として初めて利用した業態の最多も「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」

この1年で「一人外食」として初めて利用した業態を聞いたところ、全体的にスコアは小さいが、1位は「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」で7.3%、2位は「ファミリーレストラン、回転すし等」で5.7%、3位は「ファストフード」で4.9%となった。

「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」は、20・50代男性の初利用が多く、「ファミリーレストラン、回転すし等」は20代男女と60代女性の初利用が多く、「ファストフード」は20・50代男性の初利用が多かったとしている。

この1年間(2020年4月~2021年3月)に、店の種類として初めて「一人外食」で利用した業態
(この1年間に一人で外食した人/複数回答)

4.「一人外食」の割合が増えた理由に「コロナ禍」が大きく関係

今回、過去1年で「一人外食」が「増えた」「やや増えた」と回答した人が、調査対象の約1万人中で1,025人(補正後人数、10.2%相当)が増えたという。

増加した理由を聞いたところ、トップ3は「コロナ禍」に関係する理由であったという。最多は「外食に人を誘いにくいから」で43.6%、次いで2番目は「外食に誘われる機会が減ったから」で31.6%、3番目は「自分が感染することが不安だから」で30.0%。

「外食に人を誘いにくいから」の回答は40代男女や50代女性で多く、「外食に誘われる機会が減ったから」の回答は60代女性で多く、「自分が感染することが不安だから」の回答は30・40代男性や50代女性で多かったとのことだ。

この1年間で「一人外食」の割合が増えた理由
(2019年4月~2020年3月と2020年4月~2021年3月を比べて「一人外食」の割合が増えた人/複数回答)

【調査概要】
調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2021年4月1日~2021年4月12日
調査対象:首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女(マクロミルの登録モニター)/
有効回答数:10.089件