Luupは、渋谷区と「スタートアップ・エコシステムの形成及び新しい短距離移動インフラの実現」を推進することを目的として、連携協定の基本合意書を締結したと発表した。

同連携協定は、Luupが渋谷エリアで展開しているシェアサイクルサービスについて、安全性や街との共存性が確認できたものとし、締結に至ったものであるとのことだ。

Luupは、電動・小型・一人乗りのマイクロモビリティのシェアリング事業を通して、日本に新しい短距離移動インフラを創るという。

電動アシスト自転車や電動キックボードのみならず、電動・小型・一人乗りの電動マイクロモビリティを包括的に取り扱い、ファースト・ラストワンマイルの移動手段を確立し、全ての人が自由に移動できる未来を目指しているとのことだ。

2020年5月25日より、渋谷区を中心としたエリアで、小型電動アシスト自転車のシェアサイクルサービスを提供している。

自動販売機を設置するような小さなスペースへのポート導入が可能なため、現在300箇所以上に設置されており、展開エリア内においては最高密度でのポート設置を実現しているという。

更に、2021年4月23日より、産業競争力強化法に基づく「新事業特例制度」を用いた電動キックボードの公道での実証実験を渋谷区にて開始。

電動キックボードの適切な走行条件や規制の検討に向けて、渋谷区で生活する人々に電動キックボードのシェアリングが利用されているとのことだ。

渋谷区は「渋谷区基本構想」を策定し、ロンドン・パリ・ニューヨークと並び称されるような成熟した国際都市を目指し、あらゆる多様性を受け入れそれをエネルギーに変えていくことが重要というメッセージを込めて「ちがいを ちからに 変える街。」という未来像を掲げている。

この基本構想の中では、渋谷区の特徴の一つでもある産業と観光分野の未来像を「ビジネスの冒険に満ちた街へ。」として、施策の方向性を示している。

同社は、今後、渋谷区の産業と観光をさらに活性化していくため、スタートアップ・エコシステムの構築など新たな取組にもチャレンジしていくとのことだ。

連携協定の内容

同連携協定は、電動アシスト自転車や電動キックボードを含む全ての電動マイクロモビリティに関する協定。

更に、モビリティのシェアリングは、安全性や景観の観点で問題になっている放置自転車対策に繋がると考えており、放置自転車防止の観点からも協定締結に至った。

電動マイクロモビリティを活用した新しい短距離移動インフラの実装に向けて、渋谷区とLuupはより連携を強化していくとしている。

現在の取り組み内容

Luupは現在、渋谷区にて以下の取り組みを実施。

・内容:電動キックボードと小型電動アシスト自転車のシェアアプリ
・利用可能エリア:LUUPが既に展開している渋谷区、新宿区、品川区、世田谷区、港区、目黒区の全域
・利用料金:110円/初乗り10分、16.5円/分(税込)※実証実験特別価格
・ポート数:
LUUPの都内約300箇所にあるポートのうち、約200ポートで電動キックボードの乗り降りが可能。
ポート数は順次増やしていく予定。
・電動キックボードの台数:100台から開始。順次台数を増やしていく予定。
・電動キックボードの最高速度:15km/hに制限
・利用条件:
アプリから①運転免許証登録と②走行ルールの確認テストの満点合格が電動キックボードの利用条件。
小型電動アシスト自転車のみの利用の場合、これらの対応は不要。
・保険:対物賠償、対人賠償、自身の怪我が保険の対象。
・備考:
車両の走行が著しく多い道路については、安全性を鑑み自主的に走行禁止道路としている。
走行禁止道路はアプリ上のマップで表示し、利用者に迂回を促すとのこと。