アストラゼネカは、COVID-19ワクチン「バキスゼブリア筋注」(一般名:コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組換えサルアデノウイルスベクター)、 治験成分記号AZD1222、以下、バキスゼブリア)の製造販売について、特例承認を取得したと発表した。

SARS-CoV-2ウイルスによる感染症の予防を適応とし、18歳以上が対象となるとのことだ。

厚生労働省は、オックスフォード大学が主導する英国・ブラジル・南アフリカにおける第III相臨床試験の有効性と安全性に関する良好なデータと、国内第I/II相臨床試験結果をもとに承認を実施。

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、バキスゼブリアの用法・用量は、成人には0.5mLを4~12週間の間隔をおいて2回筋肉内に接種することと定められており、同剤について最大の効果を得るためには8週以上の間隔をおいて接種することが望ましいと注意喚起しているという。

この用法・用量は、臨床試験において良好な忍容性を示し、2回目接種後15日以降の症候性新型コロナウイルス感染症を予防し、関連した重症例および入院例もみられなかったとのことだ。

アストラゼネカの代表取締役社長であるステファン・ヴォックスストラム氏は次のように述べている。

「この度の私たちのワクチンの承認が、日本におけるCOVID-19を収束に向けた一助になることを願っています。パートナー各社の協力のもと、ワクチンの安定供給に向け、当社のワクチンはすでに生産が進行しています」。

なお、日本における同ワクチンの生産は既に開始されおり、今後数週間以内にワクチンの出荷を開始する予定。

同ワクチンは、6大陸80か国以上で条件付き販売承認や緊急使用が認められており、WHOの緊急使用リストにも加えられたことから、COVAXファシリティを通じて最大142か国へのアクセスが促進されるとのことだ。

バキスゼブリアは通常の冷蔵温度(摂氏2~8度)で最低6か月間保管、輸送および管理が可能であり、既存の医療体制において投与が可能。

アストラゼネカは世界中の政府、国際機関、パートナーと協力し、パンデミック期間中は営利を目的とせず広範かつ公平にワクチンにアクセスを可能とするために尽力していくとしている。