無印良品を展開する良品計画は、福島県会津若松市と、地域社会の発展と地域活性化の推進を目指し、「会津若松市と株式会社良品計画との連携に関する協定」を締結したと発表した。
地域社会の発展と地域経済の活性化を目指して
同社は、「感じ良いくらしと社会」の実現を目指し、各自治体や地元住民が主役となって、それに無印良品が巻き込まれる形で地域を活性化していくさまざまな取り組みをすすめている。
また、地域に開かれた店舗運営を通じて人と人、人と自然、人と社会をつなぐ場となることを目指しています。
会津若松市は、磐梯山や猪苗代湖などの豊かな自然に恵まれ、農業や工芸などの歴史や文化、伝統が受け継がれている。
一方で少子高齢化や人口減少、若年層のまちなか離れ、中山間地域における移動困難者・買い物困難者の増加といった地方都市共通の課題も見られるという。
同市はこれまでも、”ともに歩み、ともに創る「温故創しん」会津若松”を掲げ、「暮らし続けることのできるまち」、「暮らし続けたいまち」を目指し、スマートシティでのICTや環境技術の活用や、魅力的な仕事の創出、生活の利便性の向上のための取り組みを進めてきたとのことだ。
同社は、会津若松市が抱える地域課題にともに向き合い、これまでの各都市での出店や地方自治体との取組みから培った経験を活かし、地域社会の発展と地域活性化の推進に寄与していきたいと考えているという。
同市と同社は、同協定を通して多様な分野で連携し、協働することで、これらの取り組みをさらに発展させ、同市内地域のより一層の活性化および市民サービスの向上を図り、持続可能な地域社会の実現を目指していくとしている。
【協定における連携分野】
同協定では、上記の目的を達成するために以下の分野を中心に連携し、協力していくという。
1.中心市街地活性化およびまちづくりの推進に関すること
2.公共交通、物流の利便性向上等による中山間地域との連携に関すること
3.地域資源を活用した産業振興に関すること
【取り組みの方向性】
1.中心市街地エリアの魅力向上
中心市街地に人が集うように、特に若年層と子育て世代の回帰に向けた空間づくりや、居心地のいい第3の場所(サードプレイス)を整備することで、住民同士あるいは住民と外来者の交流を促進。
2.中山間地域で暮らしつづけることのできるまちづくり
自動運転などの技術を活用し、高齢者や移動困難者も含めた地域全体の移動手段確保やアクセス向上を図るという。
また、中山間地域の遊休施設等を活用し、農業体験メニューや商品(6次産業化)を開発したり、移動販売車による商品販売を行うことで、地域課題の解決を図るとのことだ。
3.地域資源の有効活用と魅力の再構築
未利用・低利用資源を活用した商品を開発、販路の開拓をするとともに、体験型観光等を通した関係人口の拡大を図るという。
また、これら地域産品や環境資源などに関する情報発信を通して、当たり前のように存在し埋もれてしまった地域の魅力を再発見するとのことだ。