楽天グループは、運営する国内最大級のゴルフ場予約サイト「楽天GORA」において、ドローンの撮影画像を活用してゴルフコース管理を効率化するサービス「楽天GORAドローンセンシング」の本格提供を開始すると発表した。

「楽天GORAドローンセンシング」は、従来はコース管理者が目視で行っていた芝の育成や病害発生などの状況確認を、ドローンでコース画像を撮影して専用ソフトで確認および分析する方法に代替することにより、ゴルフコース管理の省力化や薬剤、肥料散布コストの最適化を図るサービス。

コース管理者は、事前にプログラムしたルートに沿ってドローンを自動航行させ、高画質なコース画像を撮影および分析することで、芝の活性度や表面温度に加えて、芝の生育差や日照を妨げる木々の繁殖、ゴルフカートによるダメージ箇所など、より詳細なコース状態を把握することができるという。

また、薬剤や肥料、水の散布状況も把握し、それらを与える場所、量、頻度等を適正に保つことが可能になるとのことだ。

楽天は、2020年6月から同サービスを浅見ゴルフ倶楽部に、2020年11月から大洗ゴルフ倶楽部に試験導入し、本格提供に向けたオペレーションの改善に取り組んできたという。

両試験を通して、コース管理の中でグリーンの管理が最も重要であることや、グリーンのより鮮明な画像を確認したいというコース管理者からの要望を受けたことで、同サービスの本格導入に至り、以下の2つの新機能を新たに追加。

1. 芝のダメージ箇所の自動検知と表示機能
ドローンが撮影する芝の活性度を示す画像を活用してダメージ箇所を自動検知し、専用ソフト上で表示。これにより、芝の状態確認に要する時間を従来よりもさらに短縮することができるという。

2. グリーンをより鮮明に撮影できる飛行機能
グリーン部分のみドローンの飛行高度を下げて撮影を行い、鮮明な画像を撮影することで、より目視に近い品質で芝の状態を確認できるようになったとのことだ。また、グリーン部分の高度変更を行うルートは事前にプログラムしておくことが可能とのこと。

(左)専用ソフトにおける芝のダメージ箇所通知イメージ、(右)グリーン上空で高度を下げるドローンの飛行イメージ

さらに、今回「楽天GORAドローンセンシング」の本格提供に合わせて、ゴルフ場向けのサービスをまとめた「ゴルフ場向けサービス紹介」特設ページをオープン。

同ページでは、「楽天GORAドローンセンシング」をはじめ、ITを用いて芝の土壌の栄養状態や病害予測を行う「楽天GORAターフマネジメントサービス」、予約データとレベニューマネジメント手法を組み合わせてゴルフ場の収益向上を支援する「ゴルフ場コンサルティングサービス」など、ゴルフ場が抱える課題の解決につながるサービスを紹介しているとのことだ。

楽天は、今後もゴルフ場に向けたサービスの拡充を行い、日本のゴルフ市場のさらなる発展に貢献していくとしている。