全日本空輸(以下、ANA)と、ジャムコは、手を触れずに出られる機内トイレのドアを世界の航空会社として初めて開発し、2021年5月1日よりANA国内線機材に順次導入すると発表した。

現在、ANAでは「ANA Care Promise」として、すべての利用客が安心・快適に飛行機を利用できるよう、あらゆるシーンで清潔・衛生的な環境を提供する取り組みを推進している。

その中で、利用客の意見から「トイレのドアを指で触れることへの不安」があることがわかったという。

そこで、昨年度より、航空機内装品メーカーのジャムコと共同で手を触れずに出られる機内トイレのドアの開発に取り組んできたとのことだ。利用客の声を取り入れながら、試作品の改良を重ね、各種試験・承認を経て、今回実用化に至ったとしている。

(1) 概要
新たな機内トイレのドアは、内側についているドアロックのノブを大型のものに変更し、ドアの引き手部分にハンドルを追加で装着したことにより、手のひじ部分などでロックを解除し、ドアハンドルを引いて、トイレから出ることができるようになった。
また、評価試験中に体験した利用客の意見などを取り入れ、トイレ内には使用方法を記載したシール(プラカード)も貼付し、誰でも利用しやすいように工夫をしたという。

(2) 導入時期
2021年4月30日夕方に整備作業完了。5月1日より国内線に導入予定。

(3) 対象機材
国内線中・大型機材を中心に導入。
ボーイング787-8型機 11機、ボーイング787-9型機 2機、ボーイング777-200型機 8機 (合計21機)
なお、今後順次導入予定。その他の機材についても今後導入に向けて検討中であるとしている。

ANAは今後も、空港や機内などさまざまなシーンにおいて、利用客に清潔・衛生的な環境を提供する取り組みを強化し、安心・快適なサービスの提供に努めていくとしている。