オムロンは、気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative 以下、JCI)への参加と、JCIによる2030年の温室効果ガス排出削減⽬標と再⽣可能エネルギー電⼒⽬標の引き上げを求めるメッセージへの賛同を表明すると発表した。

JCIは、日本の気候変動取り組みを活発化するべく、2018年に発足した日本国内における気候変動イニシアティブ。

オムロンは、気候変動が持続可能な社会の実現とオムロンにとって重要な課題と認識し、リスクや機会、その影響を把握・評価しているとのことだ。

今回、JCIがメッセージで掲げる「日本の2030年の温室効果ガス排出削減目標を45%以上に」と「日本の2030年の再生可能エネルギーを40~50%まで拡大」の目標を実現するため、気候変動問題の課題解決に貢献していくとしている。

オムロングループのサステナビリティ取り組みを推進する、サステナビリティ推進室長の劉越氏は、JCIへの参加について次のように述べている。

気候変動問題をはじめとする環境問題は、地球環境と人間の経済活動の全体に関わる問題です。その解決は、当然ながら一社一国で解決できるものでなく、企業・地域間の協⼒が不可欠です。脱炭素社会に向けて、われわれは社会から期待されていることは大きく二つあると認識しています。
一つ⽬は脱炭素社会に向けたイノベーションの創出です。
そして、二つ⽬は企業の存在意義を明確にし、ステークホルダーに対してどんな価値を提供できるかを定め、事業を通じて社会的課題を解決していくことです。
オムロンはこれまでも企業理念の実践として、よりよい社会の実現を⽬指して事業を通じて社会的課題の解決に取り組んできました。JCIへの参加により、業界を越えた企業各社、そして幅広いステークホルダーの皆様との連携を強化し、当社の強みであるオートメーション技術を活かして、より多くの社会的課題を解決し、気候変動・環境問題解決に向けて、グローバルでの日本のプレゼンス向上に貢献していきます。

オムロンの気候変動に関する取り組みについて

オムロンは、創業以来、「企業は社会の公器である」との考えのもと「事業を通じて、よりよい社会づくりに貢献すること」を使命としてきたという。

環境分野においては、持続可能な社会をつくることが、よりよい社会をつくることと捉え、環境ビジョン「グリーンオムロン2020」のもと取り組みを進めてきたとしている。

気候変動に対しては、2018年7月に2050年に温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を新たな目標として掲げ、自社の事業活動で排出する温室効果ガス削減の取り組みを進めているという。

2019年度は、各拠点における省エネ推進と新たな太陽光発電システムを設置したことに加え、2018年度から開始した日本での再生可能エネルギー由来の電力調達を継続したことにより、2016年度比34%の排出量削減を達成。

また、2019年2月には、TCFD提言への賛同を表明し、TCFDのフレームワークを活用した情報開示や各事業領域でのシナリオ分析を進め、温室効果ガス排出削減に繋がる商品・サービスの開発などに取り組んでいるとのことだ。