楽天、ココカラファイン52店舗にてPCR検査用キットを提供 4月15日より

楽天は、医療機関と提携し、タカラバイオと共同開発した唾液採取キットを用いるPCR検査である「新型コロナウイルス唾液PCR検査キット」(以下、同PCR検査用キット)を、ココカラファインが運営する関東地域を中心とした調剤薬局52店舗にて、4月15日より提供開始すると発表した。

楽天とココカラファインは、2021年1月より「楽天市場」内で提供している同PCR検査用キットを、ココカラファインの調剤薬局へ展開することで、普段ネット通販に馴染みがない人々にも提供し、自身の健康管理、または症状がない場合でも家族や他者への感染防止、ひいては社会的な感染拡大を幅広く抑え込むことを支援するという。

ココカラファインは共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」を各店舗へ導入しており、楽天会員にとっても同PCR検査用キットを購入しやすい店舗であるとのことだ。

本日より関東地域で提供を開始し、今後、感染状況やユーザーニーズを鑑みながら、提供地域の拡大も検討していくとしている。

なお、ココカラファインで提供される同PCR検査用キットは、検査方式として「通常方式」での提供、希望小売価格が9,878円(税込)となり、「楽天市場」での提供内容と同様に、唾液採取容器および付属品一式、検査ラボ費用や配送費、結果通知等にかかるすべての費用を含むという。

また、提携医療機関が検査実施を担当し、陽性結果の場合には当該提携医療機関が診断への移行(別費用)や、保健所への届け出の判断をするなど、感染リスクに備えたバックアップ体制を整備しているとのことだ。

楽天とココカラファインは今後も、医療機関の支援を得ながら、医療機関の検査提供負担や二次感染のリスクを低減するとともに、個人のユーザーの健康管理を支援し、感染拡大の抑制に貢献していくとしている。

ココカラファイン調剤薬局での店頭イメージ図

■「新型コロナウイルス唾液PCR検査キット」について

同PCR検査用キットは、楽天と、現在新型コロナウイルスのPCR検査で広く使用されている試薬のひとつとなっている「SARS-CoV-2 Direct Detection RT-qPCR Kit」を製造しているタカラバイオが、同試薬仕様に合わせて「新型コロナウイルス不活化のための溶液」(以下、不活化溶液)および「唾液採取容器および付属品」を共同開発し、楽天が提供するPCR検査。

新型コロナウイルスは、これまでになかった未知のウイルスのため、「不活化溶液」の開発においては、実際の新型コロナウイルス検体での確認が重要であるという。

そのため「不活化溶液」は、外部研究機関の協力のもと、新型コロナウイルス検体で感染力を失わせる働きをもつことの確認に成功。これにより、輸送および検査開始時の2次感染の危険性を下げることができるとのことだ。

また、同PCR検査用キットを用いた迅速検査法を開発し、100例以上の唾液臨床検体を用いた検証を実施したという。一般的な検査法とされているPCR法(感染研法)と、「不活化溶液」に入れた検体のダイレクトPCR法の検査性能を比較し、高い陽性一致率を保持していることを確認しているとのことだ。

なお、迅速検査法は、「不活化溶液」に入れた検体のダイレクトPCR法。

■PCR検査試薬「SARS-CoV-2 Direct Detection RT-qPCR Kit」について

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を検出するためのリアルタイム RT-PCR キットで研究用試薬。

【主な特性】
①RNA精製は不要。唾液からの検出も対応
②ウイルスの2領域同時検出でより高感度かつ特異的に検出
③鋳型持込量が多く高感度に検出
④前処理から検出まで1時間以内、迅速に判定可能

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