ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営するさとふるは、寄付金の使途に応じて事業を立ち上げ寄付を募る「さとふるクラウドファンディング」にて、静岡県静岡市の5事業の寄付受け付けを4月9日より開始したことを発表した。

「さとふるクラウドファンディング」は、ふるさと納税の仕組みを活用して、寄付金の使途に応じた事業を立ち上げ寄付を募る、クラウドファンディング型ふるさと納税サイト。

寄付者は「さとふるクラウドファンディング」上で具体的な寄付金の使途から寄付先を選択することができるほか、自治体への応援メッセージの投稿や集まった寄付金額を随時確認することもできるという。

静岡県静岡市は、市民ニーズが多様化・複雑化し、行政だけでは社会的課題に対してきめ細かく対応することが困難な状況にある中、行政の支援が届かない分野で活動するNPOなどの団体を対象に、ふるさと納税制度を利用した支援を行っている。

「さとふるクラウドファンディング」ではこれまでに16事業の寄付募集を行うとのことだ。

■各事業について

●通院支援車両《ちゃー丸号》を運行させたい!丸子詩まつりを開催したい!

認定NPO法人丸子まちづくり協議会は、自治会連合会をはじめ、地区社会福祉協議会、PTAなどの公的組織と、地元の商店・企業、個人サークル団体などの民間組織で構成されている。

赤ちゃんからお年寄りまで住みやすい丸子地域を実現する主旨のもと、通院支援車両「ちゃー丸号」運行や、地元小中学生の短歌や俳句作品展「丸子詩まつり」開催などの活動を行っているという。

会員が納めた会費やイベント参加で得た収入と、各種助成事業に応募し受けた助成金で活動しているが、車両利用希望者の増加などを受け、経費が不足していることから、同事業を通じて寄付を募るとしている。

<事業概要>
事業名:通院支援車両《ちゃー丸号》を運行させたい!丸子詩まつりを開催したい!
目標寄付額:1,900,000円
受付期間:2021年4月9日~2021年6月30日

●名勝三保松原・清見潟展 清水と三保の美を後世に!天の羽衣プロジェクト

NPO法人三保の松原・羽衣村は三保松原(みほのまつばら)の文化芸術の顕彰と環境保全活動をしている。「天の羽衣プロジェクト」は三保の文化歴史芸術の研究を通じて収集した美術品を定期的に公開する企画。

収集した美術品は古く痛みが激しいため、展示を続けるには資料の修復が必要となるほか、展示の際に美術品を保護する備品も不足しているという。

そこで、企画展の充実と三保松原の文化芸術の啓蒙活動を続けるため、同事業を通じて寄付を募るとのことだ。寄付金は美術品の修復や展示物を保護するカバーの制作などに活用される。

<事業概要>
事業名:名勝三保松原・清見潟展 清水と三保の美を後世に!天の羽衣プロジェクト
目標寄付額:588,000円
受付期間:2021年4月9日~2021年6月30日

●障害や病を抱える子どもたちを癒す!病院内アートプロジェクト

NPO法人アートコネクトしずおかは、アートを通じて障害者や病と闘う子どもたちを応援し、社会や企業と繋げる活動をしている。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で病院内への立ち入りが制限され、家族と自由に会うことのできない入院中の子どもたちの心を癒すことを目的に、アートを用いて病院空間を演出する「病院内テーマパーク化アートプロジェクト」を実施するため、同事業を通じて寄付を募集。

<事業概要>
事業名:障害や病を抱える子どもたちを癒す!病院内アートプロジェクト
目標寄付額:1,690,000円
受付期間:2021年4月9日~2021年7月30日

●南アルプスの麓「井川」を支援しよう! 民俗文化の継承・桜の参道づくり

静岡市葵区井川は南アルプスの大自然に囲まれ貴重な歴史・文化が残る地域。しかし現在、後継者不足や施設、衣装、道具の老朽化などから貴重な山村文化が失われつつあるという。

そこで、山村文化の継承のため寄付を募るとのことだ。寄付金を活用して衣装・道具の修繕や行事の記録、子どもたちなどへの伝承を行い、また、より多くの人に訪れてもらうため、諏訪神社参道の桜並木の整備にも活用するとしている。

<事業概要>
事業名:南アルプスの麓「井川」を支援しよう! 民俗文化の継承・桜の参道づくり
目標寄付額:9,000,000円
受付期間:2021年4月9日~2021年8月31日

●小さな村から感動を再び!「一色天満宮例大祭」手筒花火復活プロジェクト

静岡市葵区新間地区の一色は約40世帯で構成される小さな村。ここで開催される「一色天満宮例大祭」では、住民有志で構成される「一色煙火保存会」によって手筒花火の披露が行われてきたが、高齢化や資金不足から2019年に幕を下ろしたという。

しかし、市内外から復活を望む声が多数届いたことから、復活に向け活動を再開。同事業を通じて集まった寄付金は手筒花火の製作や新メンバー募集などに活用されるとのことだ。

<事業概要>
事業名:小さな村から感動を再び!「一色天満宮例大祭」手筒花火復活プロジェクト
目標寄付額:2,000,000円
受付期間:2021年4月9日~2021年8月31日