Zホールディングス(以下、ZHD)の連結子会社である、YJキャピタル(以下、YJC)とLINE Ventures(以下、LV)は、YJCを承継会社とする合併を行い、Z Venture Capital(以下、ZVC)に商号変更し、新たに事業を開始すると発表した。
2021年3月1日に、ZHDとLINEの経営統合が完了し新体制に移行したことに伴い、双方のコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)である、YJCとLVを合併し、両社の投資機能・活動を承継会社であるZVCに統合した。
CVC機能の統合に伴い、ZVCの日本国内投資および、韓国・米国・中国・東南アジアなどのグローバル投資ファンドとして、新たに300億円の新ファンド「ZVC1号投資事業組合」が組成され、日本最大級のCVCに。
ZVCは日本国内のみならずグローバルで投資活動を行い、スタートアップの企業価値最大化とともに、ZHDグループ企業とスタートアップの双方にメリットをもたらすwin-winな事業連携機会の創出を目指していく。
■投資領域について
・国内投資
新生ZHDはデータやAI技術を掛け合わせ、新たな価値やシナジーを強固に創出し「日本・アジアから世界をリードするAIテックカンパニー」の実現を目指す。
ZVCはZHDの中核事業であるコマース、メディア、フィンテックの3領域に加えて、ヘルスケア、サイバーセキュリティ、B2B ソフトウエア領域などにも積極投資を行います。特に、創業間もないシード期のスタートアップから、事業の拡大フェーズに入ったミドルからレイター期のスタートアップまでオールステージで投資活動を行うことで、投資先の継続的な成長支援に注力していくという。
さらに、投資先企業とZHDグループ企業との事業連携機会の創出や投資先企業の海外展開の支援を行っていく。
・グローバル投資
韓国、東南アジア、米国、中国での投資活動を推進し、各国の市場動向に応じて、フレキシブルな投資を行っていく。
まずはコンシューマー向けサービス、eコマース、フィンテック、O2O/モビリティ領域に注力して投資活動を行う。
さらに、投資先のスタートアップに対しアジア進出への支援を行うために、AI、ロボティクス、ブロックチェーンを含むディープテック(研究結果などにより裏打ちされた深い技術)などの分野でフロンティア市場の米国などを開拓。
加えて、韓国や日本をはじめとした事業のグローバル展開を支援していくとのことだ。
■スタートアップ支援について
ZHDグループは国内で200を超えるサービスを提供し、従業員数23,000人を擁する日本最大規模のインターネットサービス企業グループ。
今回の経営統合を契機にZHDのグローバルエコシステムを余すことなく活用し、スタートアップが持続的に成長できる機会を提供していく。
1.事業提携機会の創出
ZHDグループが提供するサービスとスタートアップとの連携機会を創出するために、ピッチイベントの開催や1on 1で担当者との面談機会を提供。
2.ノウハウ共有
ZHDグループの持つ、メディア、コマース、フィンテックといった広範囲にわたる事業や技術のノウハウを提供。
3.プロダクト導入支援、マーケティング活動の支援
ZHDグループ企業に対する、プロダクト提案の機会を設ける。
4.海外展開支援
ZHDグループがサービスを提供する約230の国と地域に広がるネットワークにより、スタートアップの海外進出をサポート。