BuzzFeed Japanとハフポスト日本版が統合 既存5ブランドのコンテンツ面は独立で運営を継続

BuzzFeed Japanとザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン(以下、ハフポスト日本版)は、合併に合意したことを発表した。

合併後の会社は、「BuzzFeed Japan株式会社」の名称で運営するとのことだ。

今回の合併により、ニュース、エンターテインメント、フード、ライフスタイルなどの多様なコンテンツを多様な形で発信することで、日本のデジタルメディア業界に新たな価値を創出するという。

BuzzFeed Japanのオーディエンスは、Z世代とミレニアル世代が中心であるのに対し、ハフポスト日本版は、若年層だけでなく、30代から40代の世代が中心。統合後も、インターネット上で「真実と喜びを広める」ことを追求し、視聴者や読者の生活にポジティブな影響を生み出すとともに、ビジネスパートナーには、伝えたいオーディエンスに対して、他にはないリーチを提供することを目指すとのことだ。

なお、同合併は、2020年11月に米国BuzzFeedとVerizon Mediaがコンテンツと広告に関する新たな戦略的パートナーシップを構築すると発表し、BuzzFeedがVerizon MediaからHuffPostを買収したことを受けたもの。

この取引により、米国BuzzFeedは、BuzzFeed Japanとハフポスト日本版の両方の大株主となり、今回の合併により、日本市場の2つの事業体が統合されることになったとしている。

BuzzFeed JapanのCEOであるスコット・マッケンジー氏は次のように述べている。

今回の合併を非常に嬉しく思います。両社ともに収益性が高く、長年にわたって多くのファンを獲得してきたことで、大きな成功を収めています。今後は、経験豊富で優秀な人材を統合したチームを作り、より優れた多様なラインナップのコンテンツを視聴者の皆様にお届けするとともに、新たな事業分野に進出して成長の軌道を継続して参ります。

新会社のCRO(Chief Revenue Officer)には、ハフポスト日本版のCEOである崎川真澄氏が就任する。

崎川氏は次のようにコメントしている。

20代とBtoCのセグメントで素晴らしいリーチを持つBuzzFeed Japanと、BtoCだけでなくBtoBクライアントに優れた実績を持つハフポスト日本版の強みを結集することは双方に高い効果をもたらします。両ブランドは、従来の記事だけでなく、動画、音声、ネイティブ広告などのコンテンツを活用して、社会的な問題に重点的に取り組み、読者や視聴者の日々の生活に貢献するメディアであり続けます。また、オーディエンスのインサイトをもとに、クライアントのための新しいビジネスソリューションを提供して参ります。

今回の合併により、2021年5月1日以降、「ハフポスト日本版」はBuzzFeed傘下で運営される合併会社のバーティカル部門の一つとなり、また、既存の「BuzzFeed Japan」、「BuzzFeed Japan News」、「BuzzFeed Kawaii」、「Tasty Japan」(フォロワー数1,700万人以上)の5つのブランドは、コンテンツ面ではそれぞれ独立して運営を継続。

また、「BuzzFeed Japan News」と「ハフポスト日本版」の報道部門は、独立した報道機関として運営を継続するとのことだ。

なお、両社を合わせたオーディエンスの規模は、BuzzFeed Japanの月間ユニークビジター(UV)数が3,500万人以上(2020年12月時点)、HuffPost日本版が2,400万人(2020年4月時点)となり、日本国内では最大級に。

「BuzzFeed Japan News」と「ハフポスト日本版」の2つのメディアは、国連の「持続可能な開発目標」や気候危機、男女平等やLGBTQ、労働問題、国際化など、視聴者が強く感じている課題を積極的に取り上げてきた。

既存のメディアとは異なる視点で新しいビジネスや社会の動きを取り上げることで、次世代の読者や視聴者、新しい消費者の支持を得ているという。

また、BuzzFeed Japan Newsとハフポスト日本版は、社会変革に関心のある企業ブランドにパートナーシップの機会を創出することで、彼らが伝えたいメッセージを発信し、認知を高める役割を果たしているとのことだ。

今後、既存のチームの強みを活かすために、同社はバーティカルブランド間でのコラボレーションを行い、国内最大級のデジタルクリエイティブカンパニーとして新しいコンテンツを生み出していくという。

さらに、メディアの枠を超えて、新たなコンテンツフォーマットやデジタルコンテンツによる収益を追求していくとしている。

広告パートナーには、今回の統合により、これまでにない、幅広いリーチへの機会を提供することが可能に。

なお、同合併後のBuzzFeed Japanの大株主は、引き続きBuzzFeedとなり、その他の株主として、Zホールディングスと朝日新聞社が引き続き出資するとのことだ。

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