Nianticは、東日本大震災から10年目の節目となった現在、現地の人々のビジネスをサポートできる機会を増やせるよう、岩手県、宮城県、福島県の各県100店舗のオーナーに、6か月間無料で「Niantic 東北の思い出・お店再発見プログラム」を順次提供すると発表した。
各地方自治体などの力を借り、取り組みを進めていくとのことだ。
Nianticは、人々が一緒に冒険するきっかけを提供することをミッションにしているという。この数年の間、『Ingress』や『Pokémon GO』のゲームを通し、東北を訪れるきっかけを提供してきた。
この「Niantic 東北の思い出・お店再発見プログラム」は、Nianticの地域経済活性化をサポートする取り組みのひとつ。
『Pokémon GO』のゲーム内にスポンサーの「ポケストップ」または「ジム」として登場する機会を提供するという。地元の人々にお店を知ってもらい、足を運ぶ機会を作れるよう、このプログラムが活用されること、そしてビジネスのサポートにつながることを願っているとのことだ。
震災で被害を受けた岩手県(陸前高田市)、宮城県(石巻市)、福島県(南相馬市)にも多くの『Ingress』のポータルや『Pokémon GO』の「ポケストップ」や「ジム」、『ハリー・ポッター:魔法同盟』の宿屋や砦、温室などが存在している。
各地域の地元のプレイヤー紹介のおすすめPOI
岩手県 陸前高田市
箱根山展望台
箱根山の3施設『箱根山テラス』『杉の家』『気仙大工左官伝承館』のさらに上にある展望台。広田湾を一望でき、隣の岩手県大船渡市や宮城県気仙沼市も見渡せる。
天気が良く霞んでいない日には、遠い宮城県石巻市の金華山まで見えることもある。
宮城県 石巻市
日和山公園
2014年、石巻で初めてIngressでのアノマリーイベントがこの場所から始まったという。この街と見えない世界が繋がった瞬間であるとし、当時とはここから見える風景も大きく変化。
石巻南浜津波復興祈念公園
3月に復興のシンボルとなる祈念公園が開園。(3月11日除幕、28日一般公開予定)中には震災を伝承するための展示施設もあり、様々な石巻の場面を見ることができる。
福島県 南相馬市
真野交流センター
海から近い距離にある真野小学校は、東日本大震災で津波の被災。当時、授業を受けていた児童は、教師や保護者とともに少し離れた高台に避難し、全員が無事であったとのことだ。
その後、学区が隣接する鹿島小学校の校舎で授業を再開したが、平成26年に閉校。現在、校舎は解体されたが、体育館は改築され、真野交流センターとなり、多目的室や体育館、グラウンドなどが利用可能な施設として活躍している。
南相馬市立福浦小学校跡
東日本大震災で福浦小学校は敷地の境界まで津波が押し寄せた。その後の福島第一原子力発電所の事故により避難を余儀なくされ、市内の仮設校舎で再開、避難指示解除にともなって小高小学校に校舎を移して再開したが、統合にともない廃校に。
震災以来、児童が戻ることがなかった校舎は、震災時のまま現存している。
2014年には、石巻市で「Ingress Meetup」、2015年は仙台市で「アノマリー:ペルセポリス」を開催し、数千人の『Ingress』エージェントの人々と一緒に各都市を訪問。
『Ingress』は公式の大がかりなイベント以外に、有志のエージェントによるイベントも開催されているという。
また、2016年には岩手県、宮城県、福島県などと、各県の観光復興の手伝いをするため、人々が訪れる機会を提供できるよう取り組みを実施。
各自治体およびトレーナーの人々とともに、避難指示が解除された浪江町や福島県浜通り地域の4村町、宮城県の3市町などに『Pokémon GO』の「ポケストップ」や「ジム」を増やしたという。
宮城県の「Explore Miyagi」など、東北3県で『Pokémon GO』のイベントを行い、福島県では地域を歩く機会になるよう『Pokémon GO』を使用した「ふくしまDEぶらり観光MAP」も作られた。
2019年には多くの人が東北を訪れるきっかけを提供できるよう、岩手県と三陸鉄道リアス線の開通を記念した「ポケモン GO in さんりく」を開催し、『Pokémon GO』のゲーム内でイシツブテやいわタイプのポケモンが出現するイベント、「GOスナップショット」を使ったコンテストを開催。
福島県で開催された「ふくしま&ラッキー桃まつり」では、「GOスナップショット」を撮影するとラッキーが登場するイベントや「GOスナップショット」のコンテストを開催したという。
また、宮城県では「ラプラス+宮城巡り」を機に『Pokémon GO』でラプラスが出現するイベントを開催。
Nianticはこれからも提供しているサービスを通して東北を支援していくとのことだ。