凸版印刷、JTB、JTB総合研究所の3社は、国土交通省が推進する『Project “PLATEAU(プラトー)”』において、3D都市モデルを活用した民間サービス開発に参画し、現地での観光体験価値の向上、遠隔での観光体験価値の提供に取り組むことを発表した。

今回は、その一環として、3D都市モデルとVPS(Visual Positioning System)を一体化し、高精度な拡張現実によるAR飲食店ガイドと、モバイルオーダーシステムを組み合わせたスマートフォン向けサービス(以下、 AR飲食店ガイド)を開発し、2021年3月10日~3月19日の期間で実証実験を実施するという。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外の旅行者が急激に減少し、地域の観光地では誘客が難しくなっている。

飲食店選びの基準も「安全・安心」が重要視され、店舗の感染症対策情報や、店員と接触することなくオーダーできる「非対面・非接触」サービスへの移行が求められている。

また、新型コロナがもたらす「ニューノーマル」に対応したまちづくりに向けて、都市における生活の質向上と地域経済の活性化が求められている。

このような背景から3社は、3D都市モデルとVPSを一体化し、高精度な拡張現実によるAR飲食店ガイドと、モバイルオーダーシステムを組み合わせたスマートフォン向けサービスを開発。

新型コロナウイルス感染症対策に取り組む安全・安心なお店探しからメニューの注文まで自身のスマホで行える「非対面・非接触」サービスを提供することで、アフターコロナを見据えて「ニューノーマル」に対応した新たな観光・飲食体験や地域経済活性化につながる効果検証を目的に、札幌市狸小路商店街で実証実験を実施するという。

実証実験の概要は以下の通り。

実証期間2021年3月10日~3月19日
実証場所札幌市狸小路商店街(狸小路1丁目~7丁目)
利用できるデバイスiPhone (iOS端末)※今回の実証ではiOS端末のみ利用可能
AR飲食店ガイドアプリから得られる情報・狸小路商店街(狸小路1~7丁目)の飲食店90店舗の情報
・感染症対策情報(新北海道スタイル)
・モバイルオーダーシステム導入20店舗のメニュー情報
検証内容1.  コロナ禍における飲食店選びのデジタル化を促進し、新たな体験価値を提供できるか
2.3D都市モデルを活用したARガイドは、「ニューノーマル」に対応した新たな観光需要を喚起するか
3.「旅行者の利用」と「飲食事業者の導入」の促進に向けた課題を抽出
各社の役割・JTB:
全体統括、参画店舗の開拓、募集告知、事業全体の検証
モバイルオーダーシステムNice to MEAL you!の提供
・JTB総合研究所:実証調査の運用および効果検証
・凸版印刷:実証調査の運用及び技術検証、サーバ運用
・Retty:飲食店の情報提供
・Super Duper:モバイルオーダーシステム開発

凸版印刷、JTB、JTB総合研究所の3社は、3D都市モデルを活用した民間サービスとして、同実証の結果から抽出される課題を解決し、ニューノーマル時代の新たなサービスとして、全国地域に普及を図っていくとのことだ。