JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVCのJR東日本スタートアップと、地方創生に特化した事業プロデュース会社であるさとゆめ、東日本旅客鉄道八王子支社(以下、JR東日本)は、鉄道沿線に点在する空き家をホテル客室に改修し、沿線全体をホテルに見立てる沿線活性化事業「沿線まるごとホテル」の本格展開を目指し、2月17日から3月31日まで、東京・多摩地区のJR青梅線で実証実験を実施している。

その実証実験の一環として販売する「沿線まるごとホテル」宿泊プランが好評につき、予約枠が完売したことから、宿泊プランを4月20日まで延長することを決定したと発表した。

沿線まるごとホテルとは、無人駅の駅舎等のJR東日本の交通インフラをホテルのフロントやロビーとして活用、沿線集落の古民家(空き家)をホテル客室に改修、さらには地域住民とともに接客・運営を行うことで、「沿線まるごとホテル」の世界観を構築し、新たな滞在型観光、マイクロツーリズムの創出を図るもの。

今回、沿線まるごとホテルの実証実験として、「1つの鉄道(青梅線)、2つの駅(白丸駅、奥多摩駅)、3つの集落(奥多摩町白丸集落・境集落、小菅村中組集落)」を楽しめる体験・宿泊プラン「無人駅からはじまる、源流への旅」を4月20日の宿泊分まで延長の上、販売する。

チェックイン:JR青梅線の白丸駅(東京都奥多摩町)
宿泊:NIPPONIA 小菅 源流の村(山梨県小菅村)
チェックアウト:JR青梅線の奥多摩駅(東京都奥多摩町)
プラン料金:1泊2食&体験付きで1人27,000円(税抜)

「沿線まるごとホテル」の体験・宿泊プラン「無人駅からはじまる、源流への旅」では、以下の4つの体験コンテンツが用意されている。

・無人駅チェックイン
客が到着したときだけ、無人駅が「ホテルのフロント」になり、今回のプランの舞台となるJR青梅線「白丸駅」に電車が近づくと、同プランに参加する客専用の車内アナウンスが流れる他、ホテルのコンシェルジュがホームで迎える。宿泊者に事前に送る「旅のしおり」、電車の切符を模した宿泊チケットなど、旅情を誘う仕掛けも随所に用意しているとのことだ。

・集落ホッピング
チェックイン後、送迎車で宿泊地に移動する道中、幾つかの集落をホッピングしながら、沿線まるごとホテルならではのマイクロツーリズムを楽めるという。今回のプランでは、駅周辺の「白丸集落」で多摩川の景観や旧道の史跡を楽しんだ後、車窓の緑が美しい「むかし道」を車で進みながら、「境集落」に立ち寄り、由緒のある湧き水、ワサビ田、奇岩が特徴的な白髭神社などを案内。

・沿線ガストロノミー
今回のプランでは、「沿線ガストロノミー」をテーマに、青梅線沿線の食のポテンシャルを最大限に引き出したコース料理を用意。多摩川の清流で育ったワサビや川魚の他に、江戸時代から愛されてきた地鶏「東京しゃも」などの食材を、NIPPONIA小菅源流の村のヘッドシェフ・鈴木啓泰氏が自ら、青梅線沿線の生産者さんと関わりながらつくった特別コースとのことだ。

・古民家ステイ
沿線まるごとホテルでは、沿線の古民家を「ホテルの客室」にリノベーション。今回のプランでは、青梅線の終着駅がある奥多摩町の隣村、山梨県小菅村の築150年の邸宅を改装した古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」に宿泊するプランとなっている。