トヨタ、未来の実証都市「Woven City」の地鎮祭を実施

トヨタ自動車(以下、トヨタ)と、トヨタグループでソフトウェアを中心とした様々なモビリティの開発を担うウーブン・プラネット・ホールディングス(以下、ウーブン・プラネット)は、2月23日11時より、「Woven City」(ウーブン・シティ)の建設を進めていくトヨタ自動車東日本(以下、TMEJ)東富士工場跡地に隣接する旧車両ヤードにて、地鎮祭を実施したと発表した。

地鎮祭には、川勝平太静岡県知事や髙村謙二裾野市長など地元関係者を来賓に迎え、トヨタの豊田章男社長、ウーブン・プラネットのジェームス・カフナーCEO、TMEJの宮内一公社長などの関係者が出席し、本格的に開始される建設工事の安全を祈願したとのことだ。

トヨタの豊田社長は、以下のように述べている。

「本日、『Woven City』プロジェクトが正式にスタートしました。決めたことを決めた通りに進めるということは、簡単なことではありません。これまで多大なるご支援、ご協力を賜りました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。『ヒト中心の街』、『実証実験の街』、『未完成の街』が『Woven City』のブレない軸です。多くの仲間とともに、多様性をもった人々が幸せに暮らすことができる未来を創造することに挑戦いたします」

また、TMEJの宮内社長は、以下のようにコメントした。

「私どもの東富士工場がこれまで53年間にわたり、地域の皆様に支えられ、この地で生産を続けられましたことに心より御礼申し上げます。この工場で働き、日本の自動車産業の隆盛を支えてきた多くの先輩たちの学びを、私たちは次の時代に引き継いでいかなければなりません。『Woven City』は更地の上でなく、東富士工場の歴史の上にできる。この言葉を胸に今後も最大限の協力をして参りたいと思います」

「Woven City」は、ヒト中心の街づくりの実証プロジェクト。

トヨタは2020年1月、米国・ラスベガスで開かれたCES2020で「Woven City」の建設を発表。

人々の暮らしを支えるあらゆるモノ、サービスが情報でつながっていく時代を見据え、技術やサービスの開発と実証のサイクルを素早く回すことで、新たな価値やビジネスモデルを生み出し続けることを狙いとしている。

トヨタが自動車会社からモビリティカンパニーへの変革を目指す中、プロジェクトでは自動運転、パーソナルモビリティ、ロボット、人工知能(AI)技術などをはじめとする様々な領域の新技術をリアルな場で実証していくとのことだ。

そして、世界中の様々な企業や研究者と一緒に取り組む機会としていく予定であるとしている。

「Woven City」では、地上に自動運転モビリティ専用、歩行者専用、歩行者とパーソナルモビリティが共存する3本の道を網の目のように織り込み、地下にはモノの移動用の道を1本つくるという。

高齢者、子育て世代の家族、発明家を中心に、初めは360人程度、将来的にはトヨタの従業員を含む2,000人以上の住民が暮らし、社会課題の解決に向けた発明がタイムリーに生み出せる環境を目指していくとのことだ。

なお、「Woven City」のFacebookアカウントを開設。今後、現地の様子やプロジェクトの進捗など、「Woven City」に関する情報を随時発信していく予定であるとしている。

モバイルバージョンを終了