スターバックス コーヒー ジャパン は、3月8日より、スターバックス カードの発行と利用を通じて、日本の若者に教育や経験の機会を届ける「ハミングバード プログラム」を9年連続で今年もスタートすると発表した。
このために発行するスターバックス カード「ハミングバード 21」や、これまでの寄付対象カード、スターバックスのロイヤルティプログラム「Starbucks® Rewards」で発行したReward eTicket を通じた寄付によって、若者たちの「学び」を応援するという。
2011年の東日本大震災発生から今年で10年目となり、翌2012年からスタートしたこのプログラムは、今まで多くの人から賛同があり、2020年度は16,564,600円、9年間の累計で158,272,164円を寄付することができたという。
支援先も広がり、東北の震災遺児の進学支援を行うみちのく未来基金に加え、昨年からは経済的な困難を抱えた子どもたちに、塾や習い事等に利用できる「スタディクーポン」を発行するチャンス・フォー・チルドレン(以下、CFC)にも寄付を始めた。
9年間の活動が、東北とのつながりを広げ、学びを深める機会に
「ハミングバード プログラム」スタートから9年間、その活動は多くの人を結びつけながら広がっている。
毎年3月には、翌春より新たにみちのく生(奨学生)となる子どもたちをみちのく未来基金に迎えるとともに、社会に羽ばたくみちのく生の旅立ちを祝うために、サポーター、みちのく未来基金スタッフ、みちのく生が集まる「集い」が開催される。
2013年からスターバックスは毎年この集いに参加し、みちのく生たちと一緒に集まったサポーターへコーヒーなどを提供しているという。
参加したパートナー(従業員)はその経験を持ち帰り、周囲のパートナーに共有し、利用者とのコミュニケーションにつなげている(※2020年、2021年は新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、不参加)。
さらに、全国各地で、パートナーが主催するHOS(Heart of Starbucks=パートナーの自主的な勉強会)が開催され、ときにはみちのく未来基金の方に参加いただきながら、プログラムへの理解を深めているという。
■コロナ禍で7割以上が収入減の恐れ、広がる子どもの経済格差
新型コロナウイルスの影響で、生活困窮世帯の73%が収入減(見込み含む)になるなど、苦境に立たされている(CFC『新型コロナウイルスの影響を受けた生活困窮世帯の実態調査』(2020))。
緊急事態宣言発令に伴う全国的な休校で、子どもたちは長期間、家庭での学習を余儀なくされ、学習塾等の学校外教育費用を負担できる世帯と、できない生活困窮世帯の間では、大きな格差が生まれた。
また、通信端末やインターネット接続などの通信環境の未整備、教育サービスに関する情報の不足により、休校期間中に学校のオンライン授業を含むオンライン教育サービスを利用した家庭の割合はわずか20.4%に。
このような現状を受けてチャンス・フォー・チルドレンは、スタディクーポンの緊急給付や、タブレット、Wi-Fiルーターの無償貸与などを実施。コロナ禍で子どもたちが学びを諦めないために、さらなる支援が必要になっているという。
【プログラム概要と参加方法】
新たに2021年度のスターバックス カード「ハミングバード 21」を発行する際に預ける寄付金、そして、寄付対象となる2012年度以降に発行された、スターバックス カード「ハミングバード」利用による売上の1%相当額、また、Starbucks® Rewardsで発行したReward eTicket を活用した寄付により集まった寄付金を2団体に寄付し、進学支援や学校外の学習や経験の機会創出に役立てることができるプログラム。
【寄付先】
●公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的に2011年に設立。経済的な困難を抱える子どもたちに塾や習い事、体験活動等で利用できるスタディクーポンを提供している。
●公益財団法人みちのく未来基金
東日本大震災で被災した遺児たちが夢や希望を諦めずに成長し、高等教育へ進学するための支援を目的とした奨学基金。カゴメ、カルビー、ロート製薬の3社が発起し、2011年10月に設立。
【寄付対象カードと、2021年度版デザイン】
2021年度版のスターバックス カード「ハミングバード 21」は、東日本大震災から10年目を表す10滴のしずくと、小さなハミングバードが希望に満ちあふれた未来へ向かって飛んでいる姿が描かれている。
デザインは、昨年に引き続き、アーティストの高橋歩(たかはし・あゆみ)さん(左写真)に作成してもらったという。高校を卒業後に渡米し、アートセンターカレッジオブデザインでイラストレーションを専攻。
“国境のない”アートで喜びを広めたいと、世界各地でイラストレーター、キューレーター、クリエティブディレクターとして活動しているという。
Social Impactに関わる作品も多く、自分と社会の未来を切り開く「Youth Leadership」を応援するスターバックスの考え方とリンクするアーティストの一人とのことだ。