Amazonは2月25日、マンションでのAmazonの荷物の受け取りの煩わしさを解消するためのシステムである「Key for Business」の導入を開始すると発表した。

米国などで先行導入している「Key for Business」は、Amazonから委託を受けた配送業者や配送ドライバーが専用の配送アプリからマンションのオートロックを解除できる仕組みで、ユーザーが不在でも玄関等への置き配が可能になるという。

Amazonは当初、国内で118万戸の賃貸建物を管理する大東建託パートナーズおよび98万件以上にセキュリティソリューションを提供する綜合警備保障会社であるALSOKをはじめとする企業と協力して導入を進め、順次、パートナー企業を拡大しながら「Key for Business」を全国展開していくとのことだ。

同サービス開始時、200棟のマンションへの導入を予定。

Amazonは、ユーザーの注文時の配送オプションである「玄関等への置き配指定サービス」を、30都道府県でAmazonが発送するAmazonの荷物において標準の配送方法としている。

これまでオートロック付きのマンションでは、ユーザーが不在の場合、配送ドライバーはマンションに立ち入ることができず、玄関等への置き配ができなかったという。

また宅配ボックスが満杯のために受け取れない、商品を宅配ボックスから部屋まで運ばなければならない、といった不便さがあった。

「Key for Business」はこれらの課題の解決方法の一つであり、ユーザーにはより便利に商品を受け取ることができるとしている。

オートロック付きマンションでの「Key for Business」の導入により、玄関等までの置き配が可能となり、在宅勤務中など在宅していても手が離せないときをはじめ、インターホンや玄関での応対が不要となる。

また、再配達の減少により、配送ドライバーの負担軽減や、二酸化炭素等の排出削減による環境負荷の軽減にも役立つと期待しているとのことだ。

「Key for Business」について

マンションのエントランスのドアまたはオートロックの装置と「Key for Business」デバイスを接続し、配送ドライバーは専用の配送アプリから、オートロックを解除できるようになる。

導入するマンションに届けるAmazonの荷物を持った配送ドライバーが到着すると、ロックの解除ができるようになる仕組みとなっている。

配送ドライバーがマンションに入館し、玄関へのお届けが完了するとロック解除の期限が切れ、それ以降は同じ日でもマンションに入館できなくなるとのことだ。

このサービスは、買い物後に発送される発送通知メールに「発送業者: Amazon」と表示されている場合に利用可能。

なお、Amazonフレッシュでの注文商品は対象外とのことだ。