キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は、「オンライン資格確認」用の顔認証付きカードリーダー“Hi-CARA(ハイカラ)”の提供を、社会保険診療報酬支払基金の医療機関向けポータルサイト経由にて開始すると発表した。
「オンライン資格確認」は、医療機関・薬局の窓口でマイナンバーカードを使用してオンライン上で保険資格を確認できる仕組みで、2021年3月から運用開始が予定されている。
現在日本では、社会全体のデジタル化を推進するため、マイナンバーカードを活用した住民サービスの向上や自治体の業務効率化などデジタルサービスの利活用が進められている。
こうした中、厚生労働省は2021年3月よりマイナンバーカードを保険証として使用し、医療機関の窓口業務での効率化や受診者の利便性の向上を実現する「オンライン資格確認」の導入予定となっている。
キヤノンMJはこのたびオンライン資格確認向け顔認証付きカードリーダー“Hi-CARA”を発売することで、カードリーダーの早期導入を加速し、医療分野でのICT化による利便性の向上を推進。
同製品は社会保険診療報酬支払基金による無償提供の対象製品(2021年2月現在)。同基金の医療機関等向けポータルサイトで2月下旬より申し込みの受付を開始するとのことだ。
同製品は医療機関の声を反映し、限られた受付スペースにも設置できる軽量コンパクトサイズを実現。
また、患者に負担をかけずに撮影できるように操作部の取り外しを可能にし、受付スタッフからも状態が確認できるようなステータスランプを搭載するなど、使用の際の利便性を向上させる工夫をしている。
同製品と合わせて、資格確認の導入に必要となるオンライン資格確認端末(パソコン)も提供することで、医療機関におけるICT化をサポートするとのことだ。
オンライン資格確認の流れマイナンバーカードの保険証利用は、マイナンバー自体が保険証になるのではなく、マイナンバーカードのICチップの情報を用いて、オンライン資格確認システムと照合することで保険の有効性を確認する。
患者がマイナンバーカードをICカードリーダー差し込むことで、本人の顔写真を撮影し、マイナンバーカードのICチップ内の画像情報と照合し、本人確認を行う。
同時に読み取ったICチップ内の電子証明書をオンライン資格確認端末を通じて支払基金・国保中央会のオンライン資格確認システムに送り、資格情報を取得・取り込みをする仕組みとなっている。
顔認証付きカードリーダー“Hi-CARA”の特長は以下の通り。
スペースの確保が難しい医療機関での設置を考慮した軽量かつコンパクトサイズを実現している。(幅98mm、奥行180mm、高さ242mm)
操作しやすいデザイン操作部は取り外し可能で、受付カウンターの高さを選ば無い。
年寄りや子供、車椅子を利用の人など、だれでも操作しやすい設計。
本体上部の大型ステータスランプで利用者も受付スタッフもカード読み取り状況、エラー状態が一目で確認。
取り外しての操作時もマイナンバーカードはしっかり固定され、カードの読取不良や落下の心配を軽減する。
万一の落下の際も防止ケーブルとコーナーバンパーで故障を最小限に防ぐとのことだ。
カード置き忘れ防止機能、のぞき見防止機能で患者の大切な個人情報を守る。
また、ハード故障かどうかの一時切り分けが可能な自己診断機能を備えている。機器故障時は、専用サポートセンターにて問い合わせに対応し。製品は先出しセンドバックの5年間無償保証がつくとのことだ。
今後も国や自治体が推進するマイナンバーカードの普及に対して、キヤノンMJは顔認証付きカードリーダーの提供や関連サービス、ソリューションを通じて支援していくとのことだ。