津田塾大学、日本女子大学、富士通、アシアル、富士通クラウドテクノロジーズは、ICT技術を活用したソーシャルイノベーションの実現を可能にし、Society 5.0時代を牽引していく女性人材を産学一体で育成していく取り組みとして、「女子大学生ICT駆動ソーシャルイノベーションコンソーシアム(WUSIC:Women’s University students ICT-driven Social Innovation Consortium)」を2月22日に設立し、参加する企業や大学等の教育研究機関の募集を開始すると発表した。

同コンソーシアムでは、女子大学生向けにスマートフォンアプリ開発の実践的なプログラミング教育や開発コンテスト、賛同企業へのインターンシップ、さらには研究や社会実装の場を提供することで、専攻分野を問わずプログラムやクラウドの仕組みを理解し、システムの設計・開発力を身に着ける機会を創出するという。

近年のデジタル技術の急速な普及に伴い、教育現場では、学生個人の専攻分野を問わずプログラミング力やITリテラシーなどのICT技術の活用スキルを身に着けることが必須となりつつある。

2020年の小学校におけるプログラミング教育の必修化を始めとし、今後は中学校や高等学校でも順次必修化が進むなど、ICT技術の学習機会は急速に増えている。

しかし、総務省の調査によると、情報通信業における労働者の女性比率は約2割に留まっているなど、課題もみられるとのことだ。

そこで、津田塾大学総合政策学部 曽根原 登教授、日本女子大学理学部 長谷川 治久教授、富士通、アシアル、富士通クラウドテクノロジーズは、ICT技術の活用スキルを有する女子大学生を育成し情報化社会で活躍する機会を創出する目的で、同コンソーシアムを設立することにしたとしている。

同コンソーシアム内の活動としては、津田塾大学および日本女子大学が有する女子高等教育を支えるノウハウをベースに、大学と企業が連携して人材育成をするという。

具体的には、賛同企業の講師によるスマートフォンアプリ開発の出張授業を賛同大学に対して行うことや、賛同企業と連携したインターンシップ機会の提供などを予定し、女子大学生のICT技術の活用スキル向上や実践の場を創出。

「女子大学生ICT駆動ソーシャルイノベーションコンソーシアム」について

運営委員会構成メンバー

  • 津田塾大学 総合政策学部 曽根原 登 教授
  • 日本女子大学 理学部 数物科学科 長谷川 治久 教授
  • 富士通
  • アシアル
  • 富士通クラウドテクノロジーズ

活動内容

以下の3つのワーキンググループ(WG)で構成し、それぞれのWGに沿った活動を実施。

1.アプリケーション開発WG

アシアルが提供するクラウド型のスマートフォンアプリ開発用ツール「Monaca Education」や、富士通クラウドテクノロジーズが提供しているスマートフォンアプリ開発クラウドデータベース「ニフクラ mobile backend」を活用し、女子大学生のプログラミングスキル習得を支援。

2.コンテストWG

アプリケーション開発WGで培った知識やノウハウを実践する場として、スマートフォンアプリの開発コンテストを実施。

また、コンテストだけでなく学生交流を目的としたイベントなども開催予定。

3.インターンWG

同コンソーシアム賛同企業へのインターンシップを通じて学生と企業の最適なマッチングの機会を創出。

今後の展開

5者は、本コンソーシアムの活動を通じて、プログラミングを行っている学生同士のコミュニティの実現や企業・大学間の人材マッチングを促進し、女子大学生一人ひとりがプログラミング力を身に着け、社会においてイノベーションを起こすことができる人材となるよう、産学一体となって育成・支援していくとしている。