LINEリサーチでは、2020年2月頃からアメリカで広がり、日本でも、今年2021年に入り賑わいをみせている音声SNSサービス「Clubhouse(クラブハウス)」について1月末に第1回目の調査を実施。

日々「Clubhouse」に関する露出が増え、状況が変化しているため、前回2月6日に調査した第2回目に続き、どれくらいの認知や利用に変化があったのか、前回までの回答者を除いた全国15~59歳までの人を対象に第3回目の調査を実施し、その結果を発表した。

認知は66%。前週より12ポイント増加するも上昇は緩やかに

今回調査では、認知は66%となり、第1回の19%、第2回の52%から引き続き拡大し続けている。

ただし、第1回調査から第2回調査では1週間で33ポイント増と大きな増加だったのに対し、今回調査では12ポイント増にとどまり、上昇率はやや緩やかな傾向となった。

また、年代別の認知率は、今回調査では30代以降でも6-7割に到達。

1週間前に実施した第2回調査では、10代、20代の認知の高さが特徴的でしたが、今回調査では10代の認知は微増にとどまり、20代以降の年代での認知の高まりが顕著となった。特に、30代は20ポイント以上認知が増加する結果になっている。

利用経験率は6%。10代、20代では10%以上に

今回の利用経験率は6%となり、前回調査から2ポイント増加。

前回の傾向と同様引き続き10代、20代の伸びが他の年代に比べると顕著で、10代では3ポイント増、20代では5ポイント増となり、20代がより伸張している結果に。

なお、今回は今は利用をやめているユーザーの割合も聴取。 全体での利用中止者は1%。最も利用経験者の多い20代では、中止者も2%となった。

今後利用意向は25%で全体では変化なし

認知、利用共に拡大が続いている中、利用意向については大きな変化は見られませんでした。 今回調査で「使ってみたいと思う※1」割合は全体で25%と前回調査変わらず、「使ってみたいと思わない※2」の割合も55%と前回調査の54%とほぼ変わらぬ結果となった。

※1「使ってみたいと思う」は、「ぜひ使ってみたいと思う」、「機会があれば使ってみたいと思う」の割合をまとめたもの。
※2「使ってみたいと思わない」は、「あまり使ってみたいと思わない」、「まったく使ってみたいと思わない」の割合をまとめたもの。

全体では25%と利用意向者の割合に変化は見られなかったが、年代別にみてみると、10代、20代の利用意向者が減少し、30代の利用意向者が増加している結果に。

特に10代は前回調査よりも6ポイントほど利用意向者の割合が減っているという。

現在利用者の今後利用意向とその理由

Clubhouseを現在利用している人では、今後も「使いたいと思う※1」割合は68%と7割近くとなった。

一方「使いたいと思わない※2」の割合は16%となっています。「どちらともいえない」も同様に16%に。

※1「使いたいと思う」は、「とても使いたいと思う」、「やや使いたいと思う」の割合をまとめたものです。
※2「使いたいと思わない」は、「あまり使いたいと思わない」、「まった使いたいと思わない」の割合をまとめたものです。

理由については以下になる。

【利用者でかつ今後もClubhouseを「使いたいと思う」人の意見】
・好きなアーティストや著名人などが話してくれたとしたら、聞いているだけで楽しいから(20代/女性)
・自分が主体となって発信することはたぶんしないけど、自分の好きな人や知ってる人・興味のある人の話を聞くルーツとして使いたいと思います(10代/女性)
・現在使っており、聴き流しに色んなルームを聞くのは楽しいため。自分がスピーカーとなる気持ちはあまりありませんが。(30代/男性)
・日本だけじゃなく、世界の色んな話が聴けるから(40代/女性)

【利用者でかつ今後Clubhouseを「使いたいと思わない」「どちらともいえない」人の意見】
・面白くない(20代/男性)
・時間がこうそくされる(30代/男性)
・使い方がよく分からない(20代/女性)
・今後の展開が不透明(20代/男性)
・英語でわかりにくい(20代/女性)

興味あるルームジャンル。Clubhouse認知者では「芸能人・有名人」、利用者では「知識・教養・教育」

Clubhouse認知者のうち、興味のあるルームジャンルは「芸能人・有名人」が約26%ともっとも高くなった。

次いで「音楽」、「友だち/知り合いが話しているルーム」と続く。4位以降も全体的にエンタメ、趣味のジャンルが多くランクインする結果に。

一方、Clubhouse現在利用者にしぼってみてみると、興味のあるルームジャンルの傾向に少し違いが出てくるという。

もっとも興味が高かったジャンルは「知識・教養・教育」となっており、次いで「音楽」、「芸能人・有名人」と続く。

また、8位に「ビジネス」、「政治」が入っており、自分の知識や教養を広げられるようなルームに興味を持って利用している人も多いことがうかがえるという。

【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の15歳~59歳の男女
実施時期:第1回 2021年1月30日~1月31日
     第2回 2021年2月6日~2月7日
     第3回 2021年2月13日~2月14日
有効回収数:第1回 1054サンプル(人口比で性年代割付回収)
      第2回 1053サンプル(人口比で性年代割付回収)
      第3回 1052サンプル(人口比で性年代割付回収)
※各回フレッシュサンプルで実施
※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なる場合があり

<参照元>
LINEリサーチ『「Clubhouse」認知の上昇は緩やかに。利用者が興味のあるルームジャンルは「知識・教養・教育」