TOP4は「日暮里エリア」 SUUMO、「山手線」沿線中古マンション相場2021を発表

SUUMO

リクルート住まいカンパニーが運営するニュースサイト『SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)』は、住まいや暮らしに関するさまざまなテーマについてアンケート調査を実施し、結果を紹介している。

今回は「山手線沿線、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2021年版」の結果をまとめたとのことだ。

東京都を代表する路線といえば、30駅を環状に結ぶJR山手線。JR山手線の環の内側か外側かで地価や物件の価格相場が大きく変わるとも言われ、住まい探しの際にも一つの基準になっている。

価格相場が高いのはJR山手線の内側、そして沿線駅と言われるが、30駅もあるので駅によっても価格にばらつきがあるはず。

そこで今回は、「シングル向け」と「カップル・ファミリー向け」、それぞれの中古マンションの価格相場ランキングをそれぞれ紹介するという。

「シングル向け」「カップル・ファミリー向け」ともTOP4は同じ顔ぶれ
今回は専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」、それぞれの中古マンションの価格相場を調査してみたところ、ランキング順位は多少入れ替わりつつも「シングル向け」と「カップル・ファミリー向け」大きな違いはない様子。

トップ4に関しては両ランキング共に、日暮里駅、田端駅、鶯谷駅、西日暮里駅の4駅がランクインした。

この4駅はいずれもJR山手線の北東部に位置し、田端駅(シングル向け2位/カップル・ファミリー向け2位)~西日暮里駅(同4位/1位)~日暮里駅(同1位/4位)~鶯谷駅(同3位/2位)の順に連続して並んでいる。

4駅中で最も北側にある田端駅は南口と北口で様相が異なる。南口は駅舎も小さく、周囲には商店も見当たらない。

一方で北口の駅舎は駅ビル「アトレヴィ田端」と一体になっており、3フロアにわたって食料品店や雑貨店、カフェ、レストラン、書籍や雑誌をそろえた「TSUTAYA」などが軒を連ねている。

北口から線路をまたいだ駅の北東部には広大な車両基地が広がり、電車内から一見しただけだと住宅があまりないように感じるかもしれない。

しかし駅を出て歩くと高低差のある街には一戸建て住宅からマンションまで建ち並び、小学校や幼稚園、保育園も点在しており、れっきとした住宅街だと分かる。

また、田端駅にはJR京浜東北線も通っており、快速に乗ればJR山手線の停車駅である西日暮里駅~鶯谷駅を飛ばして上野駅まで停まらずに到着。

上野駅周辺で働く人や、上野駅から東京メトロ銀座線や日比谷線などに乗り換える場合、田端駅は住まいとして狙い目だという。

駅周辺のにぎやかさなら、田端駅よりも西日暮里駅や日暮里駅のほうが上だろう。

この2つの駅は駅間が約500mしか離れておらず、西日暮里駅を出て飲食店やコンビニなどを横目に歩くと10分もかからず日暮里駅にたどり着く。

西日暮里駅にはJR京浜東北線と東京メトロ千代田線、さらに日暮里・舎人ライナー、日暮里駅にはJRの京浜東北線と常磐線(快速)、そして京成本線、日暮里・舎人ライナーも通っており、両駅共に多くの人に利用されている。

また、この両駅周辺に住むなら、ぜひ利用したいのが「谷中銀座商店街」。やや日暮里駅寄りにあるこの商店街には、170mほどの通りに和洋の菓子店から飲食店、食料品店に雑貨店まで約60店舗がひしめいている。

物件の広さによって価格相場が大きく違う駅も
「シングル向け」「カップル・ファミリー向け」で各駅のランキング順位はそんなに大きく違いがないと先ほど述べたが、なかには順位の開きが大きかった駅も。

最も差があったのは田町駅で、「シングル向け」では5位と価格相場が安いほうだったが、「カップル・ファミリー向け」では19位にランクイン。

「シングル向け」に比べると「カップル・ファミリー向け」の価格相場は、4300万円もアップしている。2つのランキングの各駅の価格相場の差(「カップル・ファミリー向けの価格相場」-「シングル向けの価格相場」)の中央値はプラス2795万円だったので、田町駅の価格差がいかに大きいか分かるだろう。

そんな田町駅の様子はというと、JR山手線の他にJR京浜東北線も乗り入れており、大井町駅へも1本で行くことができる。

駅の西口・三田口側には慶應義塾大学や戸板女子短期大学、中学や高校などの学校と、大手企業のオフィスが多数あり、通勤・通学客向けの飲食店も豊富。

住宅地というよりは商業エリアの趣が強いだろう。また、駅の東口・芝浦口側は大半が埋め立てられてできた地で、運河が張りめぐらされた先には東京湾が広がっている。

2020年9月には駅直結の複合施設「ムスブ田町(ショップ&レストラン)」がグランドオープン。

9月の商業施設全体開業に先立つ2018年10月にはホテル「ブルマン東京田町」も開業しており、このエリア一帯は再開発によりがらりと一新。高層マンションも建設され、住む街として注目が集まっている。

田町駅周辺の様子からすると中古マンションの価格相場が高いのも納得いくので、むしろ「シングル向け」が思いのほか安いことに驚かされる。

地図で見ると「シングル向け」トップ10はほとんどが、環状になったJR山手線の北半分に集中しているのに、5位の田町駅だけがぽつりと南半分に位置している。

便利な都心部のにぎやかな街でシングル向け物件を探すなら、田町駅はエリアの価値よりもお得に住める狙い目の街と言えそうだ。

JR山手線各駅の価格相場を調査した今回のランキングを見ると、同じ路線とはいえ価格の開きが大きいことが分かった。

1位と最下位の価格相場を比べると、「シングル向け」は3610万円、「カップル・ファミリー向け」は6920万円もの開きがあった。

街によって特徴が大きく異なり価格差があるが、都内屈指の便利な路線である「JR山手線」沿線という点でいえばどの駅も同じである。

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