厚生労働省は、ファイザーから昨年12月18日付けで製造販売承認申請されていた新型コロナウイルスワクチンについて、医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を行ったと発表した。

製品の概要は以下。

【販売名】:コミナティ筋注
【一般名】:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)
     (有効成分名:トジナメラン)
【申請者】:ファイザー
【申請日】:2020年12月18日
【効能・効果】:SARS-CoV-2 による感染症の予防

なお、特例承認とは医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律第14 条の3第1項の規定に基づき、
1.疾病のまん延防止等のために緊急の使用が必要
2.当該医薬品の使用以外に適切な方法がない
3.海外で販売等が認められている
という要件を満たす医薬品について、承認申請資料のうち臨床試験以外のものを承認後の提出としても良い等として、特例的な承認をする制度。

今回承認された製品について

接種要注意者
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態および体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。

  • 抗凝固療法を受けている者、血小板減少症又は凝固障害を有する者
  • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  • 過去に痙攣の既往のある者
  • 同剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者
  • 腎機能障害を有する者
  • 肝機能障害を有する者
  • 妊婦
    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること
  • 授乳婦
    予防接種上の有益性および母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明
  • 小児等
    16歳未満についての有効性、安全性は確立されていない
  • 高齢者
    接種にあたっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下。

副作用については、ショック、アナフィラキシーや局所の疼痛など症状(注射部位)、精神神経系による頭痛、消火器官(下痢)、筋・骨格系で筋肉痛、関節痛、その他、疲労や悪寒などがあるとのことだ。