三菱自動車は、災害発生時に電動車を被災地・避難所へ速やかに届けることを目的に全国の自治体と災害時協力協定の締結を目指す「DENDOコミュニティサポートプログラム」を推進している。今回、締結自治体数が100に達したことを発表した。

これを機に、特設Webサイトを開設。

給電機能など災害時に活用できる特徴を備えた電動車の有用性を広く発信することで、より多くの自治体との協定締結につなげ、被災地への電動車出動体制を強化していくとのことだ。

同プログラムは、同社と系列販売会社、自治体の協力関係を災害対策に生かす取り組みとして2019年8月より始動し、2022年度までに全国の自治体と協定を締結することを目指しているという。

事前に協定を交わし、災害発生時に改めて必要事項を確認する時間的ロスをなくすことで、給電等に活用できるプラグインハイブリッド電気自動車『アウトランダーPHEV』 や『エクリプス クロス』(PHEVモデル)などの電動車を速やかに自治体に貸し出すことを可能としているという。

100の自治体と協定を締結できたことについて、同社CEOの加藤は以下の通り述べている。

「当社製PHEVが備える発電や蓄電、給電といった機能の有用性が多くの自治体に認められた結果であり、大変ありがたく思います。一つでも多くの自治体と支援の輪を広げられるよう、電動車を通じて、皆様が安心して暮らせる社会の発展に貢献してまいります」

また、開設した特設Webサイトでは、同プログラムの概要や同社製PHEVの強み、災害発生時の自治体との連携方法、過去の災害時の活用実例などを、写真や図も取り入れて紹介。

日本地図をクリックし、エリアごとの締結自治体やニュースリリースなどを参照することも可能であるとのことだ。

国土交通省と経済産業省は2020年7月、「災害時における電動車の活用促進マニュアル」を公表するなど、災害時の電動車活用については自治体の関心も高まっている。

さらに、気候変動の要因となる二酸化炭素(CO2)の削減という観点からも電動車の普及は持続可能な社会の構築に不可欠。

三菱自動車は今後とも、自治体や系列販売会社と足並みを揃えながら、電動車の理解促進・普及や災害時の支援体制強化に向けた取り組みを進めていくとしている。