アメリカ発GPS機器のパイオニア、ガーミンジャパン(以下、Garmin)は、女性が抱える身体の課題を解決する「フェムテック」を充実すべく、自社スマートウォッチシリーズと連動して活用するモバイルアプリ「Garmin Connect」に、新たな女性向けヘルスケア機能として「妊娠トラッキング」機能を搭載すると発表した。

同機能は2021年2月11日に発売された女性向けスマートファッションウォッチ『Lily』シリーズより初期搭載。

これに伴い、Connect IQ ストアにて妊婦向け専用アプリケーション「Pregnancy Tracking(プレグナンシー トラッキング)」の提供も開始している。

女性のライフステージに合わせ、日々の健康管理に役立つサービスを展開することで、女性向けヘルスケア機能の充実を図るとのことだ。

フェムテックとは、「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」をかけあわせた造語で、女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決する商品やサービスのことをいう。

Garminは、これまでも女性に役立つ健康管理機能として、毎日の気になる消費カロリー、睡眠、水分補給、体のエネルギー状態を数値化したBody Battery、そして生理周期トラッキングを提供してきた(消費カロリー、水分補給、睡眠、Body Batteryは男性も使用可能)。

そして、女性の健康をさらにサポートするために、新たに「妊娠トラッキング」機能の提供に至ったとのことだ。なお、海外では先行してサービスが開始され、好評を得ているという。

妊娠トラッキング機能は、Garmin Connectアプリでトラッキングしている健康データと一緒に、妊娠状況の経過を確認できる。

妊娠状況の“見える化”を行うとともに、妊婦の様々な不安に寄り添う、新たな女性向けヘルスケア機能となっており、心拍数、ストレスや睡眠、運動量といったGarminの既存のライフログデータのモニタリングと、妊娠中に気になる妊婦の健康、フィットネスなどの情報を1か所にまとめることで、妊娠の経過に沿った体の状態や相関を確認できるとのことだ。

Garmin Connectアプリでは、妊娠週数ごとに摂取すべき具体的な食材や栄養素に関する情報や、妊娠中の運動についてのアドバイス、妊娠に伴って生じるマイナートラブルへのヒントを確認でき、体重増加の推奨範囲を参照しながら、妊婦と胎児の健康的な体調管理に役立てられるとしている。

また、めまいや疲労などの毎日の妊婦の症状や気分、血糖値などを記録し、体の状態の変化をトラッキング。さらに、胎児の動きを記録することで、胎児の様子と妊婦自身の症状を合わせて確認することが可能であるという。

妊娠の記録が終わった後には生理周期トラッキングに切り替えることができ、Garminのスマートデバイスならではのヘルスケア機能とあわせて、総合的な視点から、生活のすべてのステージを通して女性が健やかな日々を送れるようにサポートするとのことだ。

<主な機能>

  • 心拍数など日々の体調記録や、運動などアクティビティを管理
  • 妊娠週数ごとに胎児の成長(大きさ)を野菜や果物に例えて表示
  • 妊娠リマインダーを設定すると対応スマートウォッチに通知し、毎日の記録をサポート
  • 妊娠週数に応じて栄養や運動に関するヒントやアドバイスを提供
  • 妊娠に伴う吐き気、めまいや疲労などの症状を記録
  • 胎児の動きを記録
  • 血糖値を記録(Garminデバイスで血糖値を測定することはできない)
  • 記録した症状の4週間分の概要データを確認でき、健診時に提示が可能
  • 妊娠週数ごとの推奨体重の範囲を確認
  • 陣痛の持続時間や間隔をトラッキング。パートナーとの共有も可能(「Connect IQ」アプリのダウンロードが必要)

対象機種

同機能は、新シリーズ『Lily』への初期搭載を皮切りに、『VENU』シリーズ、『vivomove3』『vivoactive4』などに対応するとのことだ。