ネクスティ エレクトロニクス、イメージレーダー技術を保有する韓国のSRS社に出資

ネクスティ エレクトロニクスは、小型、低コスト、高性能なイメージレーダーモジュールを開発、製造、販売する韓国のSmart Radar System Inc.(以下、SRS社)に対し、2020年12月15日付で出資し、同社と資本業務提携したことを発表した。

現在、一人暮らしの高齢者、子供の見守りや労働人口の減少による労働力不足の解消、完全自動運転社会における安全性の担保など、解決すべき課題が多くある。これらの社会課題を解決するために「センサー」はますます重要な要素技術になっているとのことだ。

従来のLiDAR・超音波・イメージセンサー等のセンサーでは、明暗環境の影響やプライバシー侵害の問題等があったため、場所やシチュエーションによって、活用が難しい場面があったという。

一方、ミリ波レーダーは物体へ電波を照射し、その反射を検知することで物体の位置、距離、速度を検知することができるため、環境に依存せず、プライバシーを保護したまま、人や物体を検知する事が可能であるが、高性能なミリ波レーダーはコストが高いという問題があるとのことだ。

こうした状況を踏まえ、国内外の広い販売ネットワークと半導体周辺技術に豊富な知見を持つネクスティ エレクトロニクスは、独自の高いアンテナ設計・信号処理技術を持つSRS社と資本を提携。

これにより、ネクスティ エレクトロニクスの顧客へ、高い分解能を有する高性能な、低コスト且つ小型のレーダーが提供可能となったという。

SRS社は、ハードウェアの設計製造、信号処理からソフトウェア、機械学習による深層学習に基づくアルゴリズム設計まで、レーダーの開発に必要となる多様な技術を保有している。

また、ミリ波レーダーのデータをイメージ化することで、従来の物体の検知に加えて「認識」まで行うことができる独自の技術を保有し、この技術により人の姿勢認識、バイタル信号など、精度の高い認識をすることができるとのことだ。

適用例には以下が挙げられている。

ネクスティ エレクトロニクスは、SRS社の高度な技術を応用し、顧客の開発段階から量産までニーズに応じたサポートを提供し、様々な社会課題を解決することで安心・安全な社会作りに貢献するとしている。

SRS社製センサーモジュール・完成品
モバイルバージョンを終了