資生堂は、ブルームバーグ社が報道したパーソナルケア事業を売却するという報道は、同社が公表したものではないとしている。
同社は、アジアを中心にグローバルで展開するパーソナルケア事業(国内ではエフティ資生堂)を、本年上半期を目途に、CVC Asia Pacific Limitedに譲渡すること、そして、その後、同事業を運営する新会社の株主として参画し、同事業のさらなる成長と発展に協力していくことなどを現在検討しているが、現時点で決定した事実はないとしている。
同社は、これまで「プレステージファースト戦略」を掲げてきたが、今後に関してもプレステージ・プレミアム領域を中心とする「高付加価値スキンビューティーカンパニー」を目指し、デジタル技術を活用し、同中核事業への取り組みを強化していくという。
そして、2030年までにこの領域における世界のNo.1企業になることを目標としているとのことだ。
一方、同社のパーソナルケア事業は、ドラッグストアや量販店などセルフ展開のマスマーケットを中心に低価格帯のヘアケア、スキンケア、ボディケア領域等で有力なブランドを有している。
日本をはじめ中国、アジアの国と地域に展開し、多くのユーザーから支持されているとのことだ。
しかしながら、競争の激しいこのマーケットにおいて、同事業のポテンシャルを最大化し、今後さらに成長させるためには、商品開発や広告宣伝などへの重点的な投資が不可欠であり、同社ではそれを可能とする新しい事業モデルを構築すべく、上記の案を含め様々な検討を行っているとしている。
なお、今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかに発表するとしている。