NTTデータ イントラマート(以下、イントラマート社)は、主に財務・経理担当者が関わる経理業務を改善し、請求書や各種証憑類の電子化および継続的に業務改善をサポートするソリューション基盤「DPS for finance 財務シリーズ」を2021年1月にリリースすると発表した。

同ソリューション基盤は、顧客接点領域からバックオフィス業務につながる全ての業務プロセスをデジタル化・自動化し、属人化の解消や業務効率・顧客エンゲージメントを向上させる総合ソリューション「intra-mart DPS(Digital Process Solutions)」のラインナップの一つであるという。

「DPS for finance 財務シリーズ」

テレワークの浸透や改正電子帳簿保存法の施行を受けて、請求書の電子化を検討・活用する企業が増えているという。

しかし、財務・会計管理システムとして導入・利用するERPのアドオンやカスタマイズは開発コストが肥大化し、老朽化したそれらの運用管理コストの負担増加が大きな課題となるとのことだ。

一方、ERPの標準機能に合わせた運用では、現場が求める業務改善が十分に進まず、企業はERPのアドオンやカスタマイズを最小限に留めつつ、財務・経理の現場の実情に適したシステム構築が求められているという。

イントラマート社は主力製品であるDigital Process Automation Platform「intra-mart®」を活用し、こうした課題を抱える企業に対して、ERP自体に手を加えることなく、その会計システムのフロント部分に現場の業務改善に柔軟に対応するシステムを数多く構築してきた。

これらの豊富な実績と経験に基づくノウハウを通じて、システム要件の標準化が可能な領域と企業ごとに異なる領域の分類を実現したとのことだ。

今回リリースした「DPS for finance 財務シリーズ」は、その標準化したシステム要件を共通機能としてパッケージ化し、一方で企業ごとに異なる領域は機能の構築を支援する自由度の高いコンポーネントとして取り揃えているという。

経理業務を改善するノウハウを集約したパッケージをベースに効率的な開発を進めることができるため、情報システム部門による業務知識の不足をカバーするとともに、即効性のある経理業務の改善を可能とし、高い投資対効果を実現するとしている。

「intra-mart DPS for finance 財務シリーズ」の特長は以下。

特長1:経理業務に特化した機能群

経理業務に特化したさまざまな機能を揃えている。例えば、承認ルートは申請部門と経理部門が紐づいた専用の設定を予め準備しており、ユーザが一から設定する手間が省けるという。

もちろん、承認ルートは伝票の申請画面から直接ポップアップとして呼び出せ、必要に応じて柔軟に編集することが可能。

また、未処理一覧の画面では、申請者の処理後も最終承認が完了するまで未処理として表示するため、月次の処理漏れを未然に防ぎ、月次処理の適正化が図れるとのことだ。

特長2:請求書の電子化を活用するコンポーネント

予め用意されたコンポーネントを利用することで、請求書を電子化する外部サービスと容易に連携が可能。

PDFなど電子化された請求書はシステム上の電子郵便ポストで受領し、業務システムで利用できるデータに編集され、担当者に自動で割り振るため、処理の抜け漏れがなくなるとのことだ。

編集されたデータは会計システムと連携し、そのまま利用できるため、システムごとに変更する手間と時間を削減できるとしている。

今後、イントラマート社は「DPS for finance 財務シリーズ」による経理業務のデジタル化・自動化で財務・経理部門のテレワーク環境や即効性のある業務改善の実現によって、企業のさらなるデジタルトランスフォーメーションを推進し、これからの時代に求められる柔軟な働き方の促進を支援していくとのことだ。