エイベックスは、同社100%子会社のAvex Hong Kong Limitedを通じて、中国の若年層が集まる総合動画配信プラットフォーム「bilibili(ビリビリ)」を展開する上海寛娯数碼科技有限公司と、日本のメジャー・レーベルとしては初となるJ-POPのミュージック・ビデオのライセンス契約を締結し、同社グループが保有するミュージック・ビデオ約3,300曲を提供するとのことだ。

中国の動画メディア市場は、正規にライセンスを受けた国内外の優良な映像コンテンツが増えてきたことなどにより市場が健全化され、課金ユーザーも急速に増加している。

「bilibili」は、月間アクティブユーザー数約2億人(前年同期比54%増)、課金ユーザー数1,500万人(同89%増)を抱える総合動画配信プラットフォームで、中国の「Z世代偏愛アプリ」と「Z世代偏愛エンタテインメントアプリ」の2つの分野で1位を獲得するなど、成長を続ける中国の動画メディアの中でも、特に2000年以降に生まれた若年層のユーザーからの支持が高いのが特徴であるという。

また、J-POPは、主に中国都市部に住む若年層から強く支持されており、日本のドラマ・映画などで使用された楽曲がヒットする事例も多く見られているため、今回の提携により、同社グループが保有する音楽・アーティストを中心としたIP(コンテンツ)を、親和性が非常に高いユーザーに届けることが可能になるとのことだ。

なお、エイベックス社は、「Entertainment×Tech×Global」を戦略テーマに掲げ、新たな時代を勝ち抜く「強いIPの創造」を目指しているという。

同社が保有するIPを日本だけではなく、さらなる成長市場である世界各国に展開するため、グローバルでのコンテンツ開発やネットワークの強化を続けてきた。

中国市場においては、C-POPアーティストの獲得・開発のほか、中国の大手プラットフォーマーとの契約・パートナー体制の強化を行っており、同提携は、その取り組みの一環となるとのことだ。

エイベックスは、今回の提携をスタートラインとし、オンラインライヴの展開などさらなる協業を通じて、同社が保有するIPの本格的な中国展開を目指していくとのことだ。