ソニー損害保険(以下、ソニー損保)は、2020年12月2日~12月9日の8日間、今年の新成人(2000年4月2日~2001年4月1日生まれ)を対象に、新成人のカーライフ意識調査をインターネットリサーチで実施し、その結果を発表した。
今年の新成人の運転免許保有率は51.3%、マイカー所有率は14.4%
今年の新成人1,000名に、普通自動車運転免許を持っているか聞いたところ、「普通自動車免許を持っている(オートマ限定)」は36.8%、「普通自動車免許を持っている(マニュアル)」は14.5%で、合計した「運転免許保有率」は51.3%となった。
また、「現在、教習所へ通っている(オートマ限定)」は3.9%、「現在、教習所へ通っている(マニュアル)」は1.0%、「時期は決まっていないが、取得予定」は26.0%で、合計した「運転免許取得予定」の割合は30.9%という結果に。
取得した免許の種類を男女別にみると、「普通自動車免許(オートマ限定)」は男性27.8%、女性45.8%と、女性のほうが18.0ポイント高くなった。
他方、「普通自動車免許(マニュアル)」は男性23.6%、女性5.4%と、男性のほうが18.2ポイント上回った。
また、「運転免許保有率」を居住地別にみると、都市部(※1)では45.1%、地方では53.6%と、地方のほうが8.5ポイント高くなった。
※1:市・区における人口ランキングの上位都市である、北海道札幌市、東京都23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、京都府京都市、大阪府大阪市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市を「都市部」とし、それ以外を「地方」とした。
「運転免許保有率」を前回の調査結果と比較すると、2020年56.4%→2021年51.3%と、5.1ポイント下降した。
次に、全回答者1,000名に、車(バイクを除く)を持っているか聞いたところ、「自分の車を持っている」は14.4%となり、「自分の車を購入する予定がある」は9.4%、「購入する予定はないが、いずれは欲しい」は44.1%で、合計した「購入予定または意向あり」は53.5%となった。
マイカー所有者は少数派だったが、多くの人がこれからマイカーを所有することに対し前向きに考えていることがわかったという。
他方、「購入するつもりはない」は32.1%となった。
マイカー所有率(「自分の車を持っている」の割合)を男女・居住地別にみると、男性では都市部は15.9%、地方は13.2%と、都市部のほうがやや高くなったのに対し、女性では都市部は7.7%、地方は18.3%と、地方のほうが高くなった。
車を持ちたいと思った理由 1位「移動が楽だから」
車を持っている人と購入する予定がある人を合わせた679名に、自分の車を持ちたいと思った理由を聞いたところ、「移動が楽だから」(59.9%)が最も多く、次いで、「買い物の際に便利だから」(38.6%)、「レジャー・旅行の際に便利だから」(33.9%)となった。
車の利便性の高さが所有動機になっている人が多いことが伺える。
以降、「通勤・通学で必要だから」(32.4%)、「運転・ドライブが好きだから」(23.1%)が続いた。
居住地別にみると、「通勤・通学で必要だから」(都市部23.5%、地方34.9%)は都市部と比べて地方のほうが11.4ポイント高くなった。
車を持たない理由 1位「購入費用を負担に感じるから」
一方、車を購入するつもりがない人321名に、自分の車を持ちたいと思わない理由を聞いたところ、「購入費用を負担に感じるから」(53.3%)が最も多く、次いで、「燃料代や修理費など、維持費がかかるから」(35.8%)、「交通事故・トラブルを起こしたくないから」(33.0%)、「車以外の移動手段が充実しており、車に乗る必要性がないから」(29.9%)、「交通事故・トラブルに遭いたくないから」(27.7%)となった。
経済的な理由のほか、交通事故・トラブルを回避したいといった理由や、そもそも車を必要としないといった理由が上位に挙がった。
居住地別にみると、「車以外の移動手段が充実しており、車に乗る必要性がないから」(都市部34.5%、地方27.2%)と「手入れが大変そうだから」(都市部26.9%、地方21.3%)は地方と比べて都市部のほうが5ポイント以上高くなった。
「同年代で車を所有している人は格好いい」44.8%
全回答者1,000名に、車に対する意識について、それぞれどの程度あてはまるか質問した。
≪車に興味がある≫では、「とてもあてはまる」は11.1%、「ややあてはまる」は25.1%で、合計した「あてはまる」は36.2%、「全くあてはまらない」は22.9%、「あまりあてはまらない」は18.6%で、合計した「あてはまらない」は41.5%となった。「あてはまる」の割合を男女別にみると、男性42.6%、女性29.8%と、男性のほうが12.8ポイント高くなった。
≪同年代で車を所有している人は格好いいと思う≫では、「あてはまる」は44.8%、「あてはまらない」は23.9%、≪車を所有している大人(自分より上の世代の人)は格好いいと思う≫では、「あてはまる」は48.5%、「あてはまらない」は21.4%となった。
「あてはまる」の割合を男女別にみると、≪同年代で車を所有している人は格好いいと思う≫では男性41.6%、女性48.0%、≪車を所有している大人(自分より上の世代の人)は格好いいと思う≫では男性43.2%、女性53.8%と、どちらも女性のほうが高くなった。
新成人の女性には、車を持つ人に対し憧れを抱いている人が多いことが伺える。
「若者の車離れとは自分自身のことだと思う」37.8%
全回答者1,000名に、若者の車離れに関する意識や車に対する希望について、それぞれどの程度あてはまるか質問した。
≪「若者の車離れ」とは自分自身のことだ≫では、「あてはまる」は37.8%となりました。新成人には、“車離れ”を自覚している人が少なくないことが伺える。
≪車に乗る必要性を感じない≫では「あてはまる」は27.2%、≪車を所有しないことは合理的だと思う≫では「あてはまる」は27.4%となった。
また、≪車を所有する経済的な余裕がない≫では、「あてはまる」は61.9%となった。
そのほか、≪メーカーにもっと若者向けの車を作ってほしい≫では、「あてはまる」は41.9%となった。
「ドライブレコーダーは必需品だと思う」74.2%
全回答者1,000名に、カーナビやドライブレコーダーといったカーアクセサリーに対する意識について、それぞれどの程度あてはまるか質問した。
≪カーナビはスマホのナビアプリで十分だと思う≫では、「あてはまる」は36.4%となった。
また、≪ドライブレコーダーは必需品だと思う≫では、「あてはまる」は74.2%となった。
「レンタカーを利用したことがある」運転免許保有者の32.0%、都市部居住者では40.5%
続いて、免許を持っている人513名に、レンタカーやカーシェアリングの利用実態について質問した。
まず、レンタカーを利用したことがあるか聞いたところ、「ある」は32.0%となった。
利用経験率(「ある」の割合)を居住地別にみると、都市部では40.5%、地方では29.3%と、都市部のほうが11.2ポイント高くなったという。
また、カーシェアリングを利用したことがあるか聞いたところ、「ある」は9.6%となった。
利用経験率を居住地別にみると、都市部では19.8%、地方では6.4%と、こちらも都市部のほうが高くなっている。
運転免許保有者で、レンタカーまたはカーシェアリングのいずれか1つでも利用したことがある人171名(※2)に、≪車を購入する前の試し乗りとしてレンタカーやカーシェアリングを利用したこと≫があるか聞いたところ、「ある」は22.8%となった。
※2:レンタカーとカーシェアリングの両方を利用したことがある人42名、レンタカーのみを利用したことがある人122名、カーシェアリングのみを利用したことがある人7名の合計。
経験率(「ある」の割合)を男女別にみると、男性29.0%、女性15.4%と、男性のほうが13.6ポイント高くなった。
また、≪レンタカーやカーシェアリングを利用したことで、車を欲しいと思う気持ちが強くなったこと≫があるか聞いたところ、「ある」は41.5%、≪レンタカーやカーシェアリングで乗った車が気に入り、同じ車を欲しいと思ったこと≫があるか聞いたところ、「ある」は29.8%という結果に。
経験率を男女別にみると、≪レンタカーやカーシェアリングを利用したことで、車を欲しいと思う気持ちが強くなったこと≫では男性44.1%、女性38.5%、≪レンタカーやカーシェアリングで乗った車が気に入り、同じ車を欲しいと思ったこと≫では男性32.3%、女性26.9%と、どちらも男性のほうが5ポイント以上高くなった。
経験率を前回の調査結果と比較すると、≪レンタカーやカーシェアリングを利用したことで、車を欲しいと思う気持ちが強くなったこと≫では6.0ポイント上昇(2020年35.1%→2021年41.5%)、≪レンタカーやカーシェアリングで乗った車が気に入り、同じ車を欲しいと思ったこと≫では4.9ポイント上昇(2020年24.9%→2021年29.8%)した。
「自動車のサブスクを利用したい」50.0%
定額料金を支払うことで自動車を一定期間利用できるサービス「自動車のサブスクリプションサービス(サブスク)」が、新しい自動車の利用方法として注目されている。
全回答者1,000名に、自動車のサブスクを利用したいと思うか聞いたところ、「利用したいと思う」と「利用したいと思わない」がどちらも50.0%で拮抗する結果となった。
男女別にみると、「利用したいと思う」は男性55.2%、女性44.8%と、男性のほうが10.4ポイント高くなりました。男性には、自動車のサブスクの利用に対し、前向きな人が多いことが伺える。
自動車のサブスクを利用したいと思う人500名に、その理由を聞いたところ、「初期費用を抑えられるから」(39.2%)が最も多くなった。
初めにまとまった出費をしなくてもよいというところに魅力を感じている人が多いことが伺える。
以降、「維持費を抑えられるから」(28.2%)、「購入するより手続きが簡単だから」(16.2%)が続いた。
他方、自動車のサブスクを利用したいと思わない人500名に、その理由を聞いたところ、「仕組みがわからないから」(45.8%)が最も多くなった。
以降、「気をつかいながら乗らなければいけなそうだから」(36.4%)、「自動車に乗るなら購入したいから」(25.4%)が続いた。
男女別にみると、「自動車に乗るなら購入したいから」(男性29.5%、女性22.1%)と「禁止されている行為があるから(喫煙、ペット乗車など)」(男性12.5%、女性5.8%)、「一定期間同じ車に乗らなければいけないから」(男性9.4%、女性4.3%)は女性と比べて男性のほうが5ポイント以上高く、「仕組みがわからないから」(男性42.4%、女性48.6%)は男性と比べて女性のほうが5ポイント以上高くなった。
新成人の車購入予算 平均181万円、昨年より3万円ダウン
車がある生活(カーライフ)にかける費用について質問した。
まず、運転免許保有者と取得予定者822名に、車(バイクを除く)を持っているか聞いたところ、「自分の車を持っている」は17.4%、「自分の車を購入する予定がある」は11.3%、「購入する予定はないが、いずれは欲しい」は52.6%で、合計した「車の所有に肯定的」な人の割合は81.3%となった。
運転免許保有者と取得予定者822名のうち、「車の所有に肯定的」な668名に、車を購入する際の予算(上限額 ※車所有者は購入金額)を聞いたところ、平均額は181万円となった。
車を購入する際の予算の平均額を男女別にみると、男性では200万円、女性では159万円に。
購入予算の平均額を過去の調査結果と比較すると、2020年184万円→2021年181万円と、3万円の減少となった。
カーライフのためにかけられる金額 平均14,947円/月、5年続いた減少傾向は一服
全回答者1,000名に、車がある生活(カーライフ)をするにあたり、どの程度の手取り月収が必要だと思うか聞いたところ、「16万円~20万円」(26.6%)や「26万円~30万円」(17.8%)との回答が多く、平均額は23.1万円となった。
また、車がある生活(カーライフ)をするにあたり、1ヵ月いくらまでならかけられるか聞いたところ、平均額は14,947円となった。
平均額を過去の調査結果と比較すると、2015年18,656円→2016年18,079円→2017年17,624円→2018年17,331円→2019年16,894円→2020年14,763円→2021年14,947円と、昨年まで続いていた減少傾向が一服する結果に。
さらに、もしも親や親戚などから車の購入資金を援助してもらえるなら、いくらくらい援助してほしいか聞いたところ、「10万円以下」(33.3%)や「31万円~50万円」(18.9%)、「51万円~100万円」(20.8%)に回答が集まり、平均額は73.7万円となった。
*調査概要
◆調査タイトル:2021年 新成人のカーライフ意識調査
◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
今年の新成人(2000年4月2日~2001年4月1日生まれ) 男性500名、女性500名
◆調査期間 :2020年12月2日~12月9日
◆調査方法 :インターネット調査
◆調査地域 :全国
◆有効回答数 :1,000サンプル(有効回答から1,000サンプルを抽出)
◆実施機関 :ネットエイジア
◆調査協力会社:ネットエイジア
<参照元>
ソニー損保『2021年 新成人のカーライフ意識調査』